ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

ピリ将INDEX 総目次・既発表記事一覧・リンク付き目次など

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ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

INDEX

 

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本編目次

既発表記事一覧(本編のみ)

リンク付き目次(本編・おまけ)

新ブログのリンク

 

本編目次

はじめに

Ⅰ部 基礎メソッド

 1章 ノート論 2章 棋譜並べ論 3章 定跡論 

 4章 詰め将棋論 5章 終盤論

Ⅱ部 確率メソッド

 6章 次の一手論 7章 駒落ち論 8章 秒読み論

 9章 将棋ソフト論 10章 観戦論 11章 対局論

Ⅲ部 盤外メソッド

 12章 上達論 13章 心理論 14章 勝負論

 15章 人間論 

終章 ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

おわりに

付録

おまけ

 

→ようこそ、いらっしゃいました。本編とおまけがあります。

 とりあえず本編を全部読んで理解することが強くなる第一歩。

 

既発表記事一覧(本編のみ)

20160726 01 はじめに

20160726 02 七つ道具

20160726 03 我が棋歴

20160727~30 04~07 ノートの書き方(1)~(4)

20160731 08 継続は力なり

20160801 09 心を動かす

20160802 10 二者択一は選ぶな

20160803~12 11~20 棋譜並べ(1)~(10)

20160813~21 21~30 定跡(1)~(10)

20160822~31 31~40 詰め将棋(1)~(10)

20160901~10 41~50 終盤力(1)~(10)

20160911 51~55 次の一手(1)~(5)

20160916~20 56~61 駒落ち(1)~(5)(補遺)

20160921~25 62~67 秒読み(1)~(5)(補遺)

20160926~30 68~73 将棋ソフトの活用―スランプ脱出大作戦(1)~(5)(補遺)

20161001~05 74~82 観戦ーいかに潜るか(1)~(5)(補遺その1~4)

20161006~10 83~91 実戦―その徹底的な準備をめぐって(1)~(5)(補遺その1~4)

20161011~15 92~98 上達法―最強メソッドの確立(1)~(5)(補遺その1~2)

20161016~20 99~106 メンタル―柳のようにしなやかに(1)~(5)(補遺その1~3)

20161021~25 107~112 勝負の鬼になる―勝負×将来の方程式(1)~(5)(補遺)

20161026~30 113~118 棋士の前にひとりの人間として(1)~(5)(補遺)

20161031 119~120 最強初段になる50のメソッド(前)(後)

       121~122 おわりに(前)(後)

20161101~ 楽しいおまけが盛りだくさん♪(リンク付き目次参照)

 

リンク付き目次(本編・おまけ)

 「はじめに」から順番に読みたい方は、こちらから、どうぞ。

cixous5.hatenablog.com

▼リンク付き目次で、検索が便利に!

▼リンク付きの目次は、Mise en abyme(1)~(17)参照。

▼その総目次であるMise en abyme(18)は、こちらから、どうぞ:

cixous5.hatenablog.com

おまけのリンク付き目次もつくりました。 

cixous5.hatenablog.com

 質問がある方は、Q&Aコーナーをご利用ください。→現在停止中。

 (C)このブログの記事は、すべてオリジナル記事です。

引用元を明らかにしない剽窃は、知的財産権の侵害なのでお控え下さい。

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 続ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

 ~実力四段・五段を目指して(シュうぇッチマン全国大会の巻)~

  今度は初段と言わず、実力四段・五段を目指します。

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2倍の界王拳 トン死ねらい×2

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

トン死ねらい×2

 

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逆転術 九死に一生スペシャ

 

 本編でも、くりかえし強調しておいたことだが、将棋は逆転のゲーム、である。

 したがって、常に最善手ばかりを指すという前提は、特にアマチュアにおいては、捨てなければならない。

 不利なときは、勝負手、逆転術をしかけていく必要がある。

 どうしようもないほど大差の場合は、さすがに投了することも頭をよぎるだろうが、しかし、ごくまれに「ミラクル」が起きることもあるので、やはり「勝負は下駄を履くまで分からない」という格言のとおり、あきらめないほうがよい。

 たとえば、わがシュうぇッチマンに、こんな実戦があった。

 

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 戦型は角換わりの力戦で、相手は居玉の原始中飛車。居玉には負けないがポリシーの私シュうぇッチマンが巧みに指して必勝だったのだが、油断大敵、クリックミスで、必敗、フルボッコに。駒損の上、入玉までされそうで、涙が出ちゃう。

 ただ、勝つ可能性が0%になるまで、あきらめてはいけない。

 ネット将棋の場合、相手も同じようにクリックミスしたり、回線や電波が切れる可能性だって残されているのだから。

 万が一に賭けて、私シュうぇッチマンは、▲5七角と引いて竜に当てた。竜が逃げたら玉の退路を防げるというわけだ。そして、「あれ」に本局の命運を賭けた。そして、まさかまさか、ウソだろう、その「あれ」が、まんまと実現してしまったではないか!

 

 △7六竜

 

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 王手である。

 が、よく見て、凝視して、透視していただきたい。

 よく見た? 凝視した? 透視した?

 

 ▲同角

 

 しかし、竜のトン死くらいで喜んでいてはいけないよ。

 (相手の立場でいえば、悲しんでいてはいけない、となる。)

 それはよく見て、凝視して、透視したことにはならない。諸君、もっと貪欲になろうではないか。

 

 △5六金

 

 嗚呼、エラー・チェーン。

 悪手の次の悪手には、ほんとうに気をつけなければならない。

 

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 ▲3二飛

 

 なんと、これで詰んでいるではないか!

 これが透視せよと言った理由(わけ)。飛車を取った角が今度は遠く敵陣にスーッと利き、その取った飛車が持ち駒に入ったおかげで、一手詰めになっていたのだ。

 ちょっと前の局面では「Z」(「ゼ」)だったので、相手も油断したのだろう。

 創作したみたいだが、実戦。

 竜のトン死からの、玉のトン死。

 こんなことが現実には起こるから、この世はおもしろい。

 もっとも、相手からしたら、はらわた煮えくり返るだろうが。

 最後に、そんな相手の、傷口に、塩を。

 

 「居玉は避けよ。」と。

 

 笑いが止まらないけれども、笑いを止めなければならない。さもないと、いつかブーメランとなって、みずからに返ってくるだろうから。

 逆転は、たいていの場合、飛車を責めるところから生まれることが多い。不利なときは玉を詰ますことをあきらめて(あきらめたふりをして)、飛車を責めよう。

実戦あるある詰将棋(解答と解説)

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

実戦あるある詰将棋

 

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実戦あるある詰将棋(解答と解説)

 

 

 問題図を再掲する。 

 

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 「即詰みあり」が正解。

 正解手順は、▲2四桂△同歩▲2三金△同玉▲2一竜△2二合▲3二銀△1三玉▲2二竜△同玉▲2三金までの11手詰め。

 手数は長いが、寄せの典型的なパターンなので、初級者でも経験しておいて、次は詰ましてほしい。退路封鎖の桂打ち。そして、2枚の捨て駒から、一間竜の形を作るのが味噌。

 問題図の直前、竜で桂馬を補充した手が「実は詰めろでした」というオチ。上級者は、手番が逆のとき、自玉に手を入れられるようになってほしい。

 ともあれ、これを見逃しているうちは、初段にはなれないと断言してよいだろう。詰将棋に励むべし。読みではなく、反射神経。頭金と同じという域にまで持っていこう。

実戦あるある詰将棋

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

実戦あるある詰将棋

 

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実戦あるある詰将棋

 

 クイズ。

 次の図は、私シュうぇッチマンの実戦。

 実戦でよく出てくる局面と言えるだろう。

 先手番だが、後手玉は詰むだろうか。

 詰むとしたら、詰ませてみてください。

 持ち時間は有段者10秒、上級者30秒、中級者1分、初級者3分。

 

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 正解は後日、発表。

 この日のコメント欄に答えを記すのはご遠慮ください。

 

 

と金のおそはや

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

と金のおそはや

 

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と金のおそはや

 

 今、目の前に、本物の金の延べ板と、偽物の金のかたまりがあったとしよう。

 当然、本物のゴールドに飛びつくに決まっている。

 ところが、ここに罠があるのだ。

 将棋の場合、本物の金よりも、偽物の金のほうが価値があるのだから。

 偽物の金、その名を「と金」という。

 将棋の場合、交換、すなわちトレードがめまぐるしいので、と金を作って、本物の金とせっせと交換していけば、儲かるようにできているのだ。

 「と金のおそはや」という格言は、手数がかかって時間がかかるようだけれども、トレードに持ち込み換金できれば、その苦労を倍する喜びがあることを端的に教えてくれて、すばらしい格言だ。

 と金を2枚つくることができたら、価値、というより、勝ちである。

 

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 盤面は、いつものとおり、私シュうぇッチマンの実戦に取材したもの。

 戦型は、今となっては懐かしい、ツノ銀中飛車を私シュうぇッチマンが採用した。

 もっとも、この戦型選択は、陽動作戦を採って、居飛車振り飛車の態度を保留したため、結果的にそうなったと言うにすぎないので、深い意味はない。

 局面は、先手の私シュうぇッチマンが▲8六歩と桂にヒモを付け、支えたところ。それにもかかわらず、後手は強引に△8五金と食いちぎってきた。

 ちなみに、ここから数手で、相手を投了へ追い込んだ。

 この金は取らない。取ると、駒得にはなるが、相手の飛車が働いてくる。ここは相手の駒を渋滞させる方針がよい。

 というわけで、実戦は▲5四歩と大駒を働かせに行った。

 

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 △同歩▲6三銀

 あくまでも、と金作りに行くのがよい。

 もし△7一歩と受けて来るなら、▲5四銀成で飛車を働かせるつもり。

 

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 ここで後手の受けは1つしかない。

 飛車と角の焦点である5五に駒を打つ手だ。

 はたして、予想通り、△5五銀と打ってきた。

 

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 上の図面、▲7三の歩が「と」になっているのは誤植。△5五銀に▲7二歩成として、△8四飛に▲6二と△8六金▲5三歩としたところで、後手は投了した。

 

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 投了図を見ると、8筋の金が邪魔して渋滞しているのが分かるだろう。こちらは2枚のと金が強烈だし、5五銀を食いちぎる手や、いざというときは▲7五銀と打って換金することもできるので、手に困らない。先手も薄い囲いでほめられたものではないだろうが、後手は角が窮屈な上、壁になっていて、最悪だ。

 相手は格上だったが、明らかにこちらをなめていた。しかし、こういう展開になると、いくらなんでも、さすがにこちらに分があるだろう。

 人生と同じ。金に目がくらまなければ、勝てることもある。

 

【本日のまとめ】

・「金メダル」よりも「と金メダル」のほうが価値が高い。

・相手の大駒を働かせない。

こちらの大駒を働かせる。

・「と金」を2枚作れば、ほとんど勝ち。

ピリ将人気記事ランキング

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ピリ将人気記事ランキング

 

 いつもありがとうございます。

 

 四間飛車を基礎から徹底的にやり直したい誘惑に駆られながら、しばらくは三間飛車の研究に全身全霊で取り組むのだと自己暗示をかけているシュうぇッチマン。

 そして、アマ名人戦初出場を目指し、銀冠穴熊に興味津々のピリギゃルです。

 

 おかげさまで、このブログも1周年を迎えようとしております。

 これもひとえに皆様のご愛顧の賜物と、心より感謝申し上げる次第です。

 将棋のブログとしては空前の人気を誇っておりますが、まだまだ改善の余地はあると思っております。

 さまざまなご意見をお寄せいただければ幸いです。

 

 

 ところで、このブログにも多くの記事がストックされていますが、どの記事がもっとも人気を博しているのか、気になりませんか?

 熱心な読者の方なら、きっと気になるはず! 

 いや、気にならないはずがない!

 というわけで、調べてみました。

 もう一度、人気記事を読み直すきっかけとし、さらに読者の各位が将棋の腕を上げていただければ、望外の喜びです。

 なお、今回のランキングでは、「はじめに」と「ブログトップ」は除外しています。

 さあ、それでは、お待たせいたしました。

 発表です。

 ダラララララララ、ジャン。

 

 

 

1位 ノートの書き方(1)

cixous5.hatenablog.com

 

 デッドヒートを繰り広げていた、棋譜並べ、詰め将棋を抑えての堂々1位に君臨したのは、やはり「ノートの書き方(1)」でした。

 われらがシュうぇッチマン・メソッドの心臓部なので、素直にうれしく思います。

 

2位 棋譜並べ(9)

   詰め将棋(3)

cixous5.hatenablog.comcixous5.hatenablog.com

  

 ノートに続いて、首位に肉薄するのが、やはりこのブログの看板である棋譜並べ(シュうぇッチマン一推し)&詰め将棋(ピリギゃル一推し)でした。同点。たぶん、今後も、続ピリ将のあの記事を除いて、これらトップ3の記事を越えるものは現れないでしょう。

 最近の巨人軍はともかく、天野宗歩とハンドブックは、永遠に不滅です。

 

 

 なお、4位以下の結果は、次のとおりでした。

 

4位 5手詰めのコツ 世界一詳しい解説の試み

 

5位 棋譜並べ(1)

 

6位 将棋ソフトの活用―スランプ脱出大作戦(4)

   将棋ソフトの活用―スランプ脱出大作戦(1)

 

8位 棋譜並べ(8)

9位 いろいろ

 

 

 いかがでしたでしょうか? 

 これからも、ごひいき、お引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

 

 シュうぇッチマン&ピリギゃル

 

中盤に無理=自滅しない方法

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中盤に無理=自滅しない方法

 

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遠さ、あるいは、大局観の勝利

 

 「穴熊」と書いて、「堅さ」と読む。

 あるいは、「遠さ」「正義」とも読む。

 これほど無敵の囲いも他にないが、しかし、指しこなすのは難しい。

 とりわけ、序中盤の指し方が非常に難しい。

 

 

 さて、今回のテーマは「中盤」。

 これまで避けてきたテーマ。

 「中盤」が結局のところ、いちばん難しい。

 ただ、中盤で無理をしない方法、自滅しない方法について質問があったので、私シュうぇッチマンも手探りしながら、お答えしてみようと思う。

 

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 今回は、後手の私シュうぇッチマンが四間飛車穴熊に組んだ実戦から。

 先手の居飛車側は、銀冠にしたいのか、今となっては懐かしすぎる玉頭位取りを目指しているのか、よくわからない。ともあれ、陣形がバラバラで後手の作戦勝ち。

 ただ、これは先手も腹に一物を持っているようにも疑える。特に、こうして「ひふみんアイ」、盤面をひっくり返してみると、相手の狙いに気づくことができるというもの。▲6七金と上がって、▲7八飛と転回する手も含みにしているのかもしれない。

 さて、ここからの後手の指し手が、非常に難しい。先手は指したい手がたくさんあるのに対し、後手は動かしたい駒、動かせる駒がほとんどない。角交換振り飛車は、左銀のドリブル力が問われるのだが、すぐには出動させられないので、さあ、どうしたものか。後手は堅さで勝負しているのに対し、先手は進展性で勝負していると言えるだろう。

 この局面の指し方は、今もって全くよくわからない。ご意見をお寄せいただければ幸いである。

 私シュうぇッチマンの候補は、△6三金と穴熊を崩し、△7二飛と袖飛車に振りなおす順と、△4四銀▲2四歩△3五銀と棒銀に出て四間飛車のまま攻め合う順を本線に考えていた。

 ただ、前者はせっかくの穴熊を崩して玉頭戦にするのは、相手の誘いに乗っている感があり、踏み切れなかった。また、後者も△4四銀に▲3六歩とされたとき、自信が持てず、見送った。

 結局、第3の選択肢△6三角と打った。「自陣角」と書いて、「渋い」と読む。

 これが良い手かどうかは不明ながら、私シュうぇッチマンはこの局面になったら、毎回こう指すだろう。

 きっと少数派であろう△6三角の考え方は、およそ次のような思考回路から導き出された。

 1.「わかるか、わからないか。」「わからない。」

 →わからないときは、力をためる。

 2.「自陣角をどこに打つか」

 →中央・攻防・角頭保護の3か条

 3.「援軍なし、銀だけで攻めるつもりか。」

 →攻めの理想は飛角銀桂。

 2を補足する。

 「中央」とは、角は中央の方が働きのよい駒である。隅だと最大8マスしか利きがないのに対し、天王山なら2倍の16マスに広がるのだから、中央がいいに決まっている。

 「攻防」とは、攻めにも守りにも効いている一石二鳥の手ということ。△6三角は、一見ぼんやりしている手のようだが、穴熊に紐をつけつつ、7筋からの攻めや反撃に備えている。その一方、相手の飛車先や香車を責めるねらいも秘めているわけだ。私シュうぇッチマン好みの一手だ。

 「角頭保護」は、角は頭が弱いということを意識しているもので、角頭はつねに責めのターゲットとなるので、打つときはよく注意しなければならない。あまり中央に打ち過ぎると、当たりがきつくなるので6三の地点を選んだ。羽生さんは歩の下に駒を滑り込ませることを推奨しているが、とっても大切な心得だろう。

 

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 △6三角以下は、▲7四銀△1五歩▲同歩△4六歩▲同歩△4四銀▲4七金△3五銀▲6八金△3三桂▲1四歩と進んだ。

 この展開は誤算で、不利に陥った。囲いがバラバラなので、こういう指し方を軽視していた。

 

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 しかし、不利と言っても、まだ希望はある。わがシュうぇッチマンの囲いは、穴熊なのだから。右端を攻められても、遠さもあって、響きは薄い。それに角筋を生かしてカウンターも決まるので、それほど悲観はしていなかった。

 ただ、ここで△1二飛としたのが当然のことながら、疑問手。単なる一手パスだ。これは私シュうぇッチマンには非常に珍しいことだが、秒に追われた。最近、読みが深くなったため、秒読みが苦手になりつつある。ただ、暴発するよりはマシ。大事なので繰り返す。「分からないときは、暴発するより、一手パスのほうがマシ。」間違っても△9六角▲同香△9五歩のような手を指してはいけない。あっという間に将棋が終わってしまう。

 △1二飛▲1三歩成△6二飛▲1二歩△同香▲同と△2五桂▲同飛△1八歩▲2三飛成△1九歩成▲4五桂

 

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 桂香を差し出し、竜まで作られた。普通は負けだが、こちらは穴熊。1筋2筋を明け渡したところで、響きは薄い。とても薄い。こちらも香を取り返し、桂も取り返せそう。実戦的には互角に近いと、努めて楽観的に捉えようと心がけた。囲いは大事。

 さて、局面は▲4五桂と打ったところ。ねらいは単純で、5三桂成の飛角両取り。同時に、こちらの自陣角の筋を封じてもいる。大駒の働きで先手が優っているので、先ほどの自陣角を悪手にしようという魂胆だろう。

 しかし、この手は疑問だった。△4四銀が遊び駒の活用で好手。以下、▲3四竜△4五銀▲同歩△1二飛で、右側の駒がすべて捌けた。

 もちろん、▲1四歩と竜を拠点に飛と角を封じてはいるものの、こちらは桂馬を手にすると、ねらいが生じるのだ。

 △2九と。もう一枚、桂馬を取る。

 ▲4六銀。これも疑問。歩の下に駒を滑り込ませる本筋の手だし、角を封じて、竜を自由にしようと考えたのだろうが、のんびりし過ぎている。今までの流れを過信し過ぎて、油断しているとしか言いようがない。すべてを捌いた振り飛車は、もう右辺には未練もなければ、用もない。

 △8四桂▲6七銀打△2二飛▲2三歩△6二飛▲8七銀△5四角▲8五歩△7六桂打

 

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 この辺りの手順は、自慢の流れ。

 桂馬のふんどしに弱い先手陣を見ながら、2枚桂の形をイメージしておいて、実際にその形を実現した。1枚目の桂馬を打った後、△2二飛▲2三歩△6二飛が私シュうぇッチマンならではの細かい芸で、(1)歩の数を減らす(2)飛車の位置を攻防に効くよう移動する(3)手を渡しても大丈夫との読みを鼎立している。こうした間合い、落ち着きは、私シュうぇッチマン独自の境地だろう。

 銀には逃げられるが、先ほどの自陣角を出動させるのを大きいとみた。角という駒はむやみに動かしてはいけない。しばらく眠らせておき、敵を油断させておいて、勝負どころでさっと1路だけずらして、絶大な効果を発揮させる。これが私シュうぇッチマンの勝負術。さあ、飛車筋も通った。

 桂取りの催促で、ようやくもう1枚の桂馬を投入し、ふんどしを決める。

 ▲同銀左△同桂▲同銀

 

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 ここで清算すると思わせておいて、△8六香と打った。▲8七香で何でもないようだが、そこで△7六角とするのではなく、△同香成▲同銀△7九銀▲同玉△8七角成をねらっている。△同香成に▲同玉なら△7四歩の予定だった。

 先手は▲7八玉だったので、△7六角としたが、そこで先手は投了となった。

 本局の序中盤はお恥ずかしいかぎりだったが、中終盤は穴熊の遠さを生かして、勝つことができた。

 ポイントは、6つ。

(1)玉はしっかり囲うこと。

(2)分からないときは暴発しない。

(3)相手陣の弱点を見て、構想を練る。

(4)相手の攻めに乗じて、駒を捌く。

(5)中盤から終盤への切り替えをすばやく行う。

(6)目先の駒得よりも大駒を働かせたり、寄せを狙ったりする。

紐の着脱

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

紐の着脱

 

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紐の付け外し

 

 新ブログ(続ピリ将)で、将棋用語のヒモについて解説した。

 簡単にいえば、ヒモを付けたり、外したりしよう、と。

 なので、こちらもヒモのネタで。

cixous1.hatenablog.com

 

 i

 

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 これは模式図で、シンプル化したものだが、私シュうぇッチマンの実戦。

 「桂馬の高跳び歩の餌食」の格言どおり、2五の桂馬の捕獲に成功したところだが、悩ましいのは、この桂馬を取ると、駒得するものの、玉頭に歩が迫ってくること。相振り飛車ならではの悩み。

 そこで私シュうぇッチマンの立てた方針は、この桂馬を取る手を先送りにし、この桂馬のヒモを外すことを企んだ。

 爆弾処理みたいで、スリリング。楽しかったが、結果的には失敗し、負けてしまった。桂馬を取る手を遅らせすぎると、玉の両方のコビンが押さえられているので寄せられやすいのだ。

 おそらく4四の地点を清算したのが敗因で、引き角にして露骨に2四の歩を取りに行くほうが優ったのかもしれない。あるいは、素直に桂馬を取る手。

 あんまりのんびり構えていると、痛い目に遭うと知った。

 浦島太郎シュうぇッチマンも、現代の相振り飛車にだいぶ慣れてきたとはいうものの、やはり特有の手筋万般に通じていないとキツい。まだまだ、知識と経験の両面が足りていないということ。

 相振り飛車は玉頭を押し返し、手厚く指せば勝率が上がるので、こういうパターンをもっと整理して、さらに強くなりたいと思う。手数をかけて、勝利を盤石にする方程式をぜひとも確立したい。

 

 ii

 

 今度はピリギゃルの初期の実戦から。

 

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 戦型は後手の居玉原始棒銀に対して、先手のピリギゃルは居玉原始中飛車という、原始・原始対決。

 当時は「居玉は避けよ」と叱ったが、本音を言うと、この戦いでは居玉もやむなし。

 駒の損得は、先手が金銀(9点+8点)を余計に持っているが、後手は角(13点)を手持ちにし、桂香(6点+5点)を拾っているので、後手の駒得(17点ー24点=ー7点)。先手はのんびりしてはいられない。

 ここで▲6三と。当然の一手。と金を玉に近づけていくと同時に、香車への紐をはずした手だ。後手は△6七香成としたいが、そうすると竜の横利きが通ってしまい、▲8四竜△9二玉▲8二竜△同玉▲7二と以下の即詰みがある。

 実戦は△9五歩▲6四竜と香を取り返しつつ(ー7+5=ー2点)、玉に肉薄した。

 後手は△9二桂と、8四の地点に紐を足して補強を図るが、先手も▲8六香と数の攻め。後手は△5七角とする手もあったかもしれないが、ぱっと見、素抜かれる筋もありそうなので断念したか、△9四玉と玉の早逃げで、上部脱出をねらう。

 

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 この局面で清算すると、どうなるか。せっかくなので、以前の講座のおさらいをしてみよう。

 争点は、8四の地点。先手の駒は、竜・銀・香の3枚。後手の駒は、飛・桂・玉の3枚。同数なので、最後は後手の玉が8四に残る。

 先手の持ち駒は、争点に埋まる歩と、飛桂。後手の持ち駒は、飛・銀・香。

 

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 飛桂で詰むとは思えないので、清算はできないとの結論に達する。

 言葉にすると長そうだが、ここまでが一瞬でひらめくスキップ読みをできなければ、「潜り読者」と言われるよ。ご用心。

 

cixous5.hatenablog.com

 

 清算と数の攻め(足し算の攻め)が効かないときの考え方が、今回のテーマである「紐はずし」。実戦もそう進んだが、▲7三と。このように、紐の中でも最強の飛車をもっとも安いと金で責める手は、最高に率のよい手と言える。

 

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 上記が、投了図。

 最初は駒損だったのに、最終的には駒得しながら寄せきったことがよくわかるだろう。「5三のと金に負けはなし。」の格言を地で行く勝利と評価できる。

 と金があり、手番を握りつつ、紐をはずしていくような展開になるのであれば、駒得も約束される。こういう見通しがはっきり立つときは、居玉でも別に構わない。

 けれども、これは例外と考えてもらったほうが初心者の間は無難だろう。上級者も、無理して危ない橋を渡る必要はない。

 この将棋、下手をしたら、飛や角で王手をかけながら素抜くという筋が発生しかねないということも一応、知っておいていただきたい。5筋に飛車を打つ手や、斜めのラインが通れば、△9五角というねらいも生じる。

 大駒を渡すときは、考えすぎと言われるくらい、こういう筋を意識しておかなければ、初段にはなれない。

 

 iii

 

 最後におまけ。後手の側に立って、トン死筋を紹介しておこう。

 投了図を使ったこういうシミュレーションが、私シュうぇッチマンは大好き。「形作りトレーニング」(別名:トン死予防訓練)と名づけている。

 △5七金と打っておく。リアル対局なら、「あ~あ」とため息をつき、肩をすとんと落とすなど、演技力も必要。で、キャンセル待ち。運よく手番が回ってきた暁には、△7二馬。相手が本能的、反射的に▲同銀としたら、その瞬間、マッハ、神速の寄せで△6二金打と詰まし、あとは相手の心のケアに是つとめるのみ。

 実はこの図は、居玉のとき、案外よく現れる。以下は、知る人ぞ知る、最速最短勝利の奇襲戦法。(この棋譜は、そのうち消すのでご注意あれ。)

 ▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲2二飛成△同銀▲7五角△7六飛▲5三角成△6二銀▲2二角成△同金▲4二銀まで、たった23手で先手の勝ち。

シュうぇッチマンの将棋ノート拝見

はてなブログ(愛称:ピリ将)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

シュうぇッチマンの将棋ノート拝見

 

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 藤井聡太25連勝。

 デビュー以来、無傷。

 もう、お口あんぐり、何も言えねえ。

 

 

 たまには気分転換で、ノートの虫干しをば。

 早いもので、このブログもまもなく1周年を迎える。

 たかが1年、されど1年。

 全国大会には出場したものの、この1年でどのくらい成長したのか、しなかったのか。

 自身ではよく分からないところもあるが、前者だと思いたい。

 ノートは進化したのか、していないのか。

 これも、自分ではよくわからない。

 継続しているだけでも立派だとも思う反面、マンネリなのはどうかという自己批判もないではない。

 まあ、価値判断は第三者委員会、あるいは後世にゆだねるとして、ネタも尽きてきたので、恥を忍んで、将棋ノートを久しぶりに公開してみようと思う。

 

 

2017年6月11日(日) 朝活。午後は仕事。

棋譜並べ

・河口本 No.1 木村・青野戦(復習) 木村勝ち 角換わり

 ▲10+正 △10 B▲5 △5

 ポイント=大駒責め

・河口本 No.2 谷川・塚田戦 谷川勝ち 横歩取り

 ▲6+正 B▲T

 ポイント=両取りよりも、受けよ

詰将棋

・北浜本9手(復習) 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇(90手)

・将世7月号 森3手 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇(30手)

◎必至

・沼本 3手(復習) 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇(30手)

5五将棋

・〇〇〇

◎81道場

 対七段(Big4) 角換わり・・・善戦できて自信を深める。

将棋倶楽部24

・早指し 〇 相振り飛車・・・完勝。

◎SDIN

・〇 相振り飛車・・・完勝

◎将棋ウォーズ

・10秒 〇 対四間飛車急戦

・3分 〇 対中飛車急戦  〇 対四間飛車急戦

◎定跡

・大平本 対急戦 △三間飛車 ▲三間飛車(復習) 各20+正セット

・畠山本 同上 Tセット

・畠山本 対四間飛車 4五歩早仕掛け Tセット

~・~・~・~・~

★二者択一はしないが、多頭追いもしない。

 ~定跡は三間飛車に殉ずるが、棋譜並べは居飛車を増やすべし~

 石田流、四間飛車中飛車、向かい飛車、角交換振り飛車、相振り飛車居飛車。あれこれやりたいが、定跡は三間飛車をメインに据え、浮気はしないと心に誓っている。とにかくノーマル三間飛車を極める。できれば、研究でプロを越えたい。将世でも特集が組まれているので、徹底的に反復して、身につけたい。否、わがDNAの皺に擦り込みたい。

 ただ、棋譜並べは最近、振り飛車に偏っていたので、バランスを図る意味でも、居飛車棋譜並べを増やすことにした。具体的には、振り飛車ばかり選り好みしていた河口老師本を頭から30回ずつ並べていく。81道場のトップと互角に渡り合えたので、角換わりを、もっともっと鍛えたいと思う。

 結局、私シュうぇッチマンはオールラウンダーであることからは免れず。運命だと思って、ポジティヴに諦めよう。

★本日購入せし書籍

将棋世界7月号 紙媒体 2冊

 いつもは電子書籍で買う将棋世界を、紙媒体でも2冊購入。こんなことは最初で最後だろう。三間飛車特集はむろん、名人戦棋譜もあり、史上最強の天才・藤井聡太四段の棋譜も充実しているので、この号をとにかく、アマでは一番と言われるほどに極めてやるとの覚悟を固めた。自宅と職場と移動時間で、ボロボロになるまで読み込んでやる。

シュうぇッチマンの将棋講座「受け切りの技術」

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シュうぇッチマンの将棋講座「受け切りの技術」

 

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受けきりの技術

 

 おはようございます。

 吾輩は、攻めより受けが好きなシュうぇッチマンである。

 というわけで、本日の講座のテーマは、「受けきりの技術」。

 

 昨日、受けきった将棋があるので、紹介しよう。

 戦型は相振り飛車。相手は文字通りのノータイムで指してくるので、もしやと思ったが、インスタント囲い、玉砕覚悟の無理攻めでいらっしゃった。

 石田流づかいの中には、早石田しか指さないという筋金入りの「マッド石ディスト」がいるので、注意が要る。

 まあ、こういう狂った石ディストに出会ったら、「連敗でもして、むしゃくしゃしているのだろう」と勝手に相手の心理を決めつけて、こちらは時間をしっかり使って、冷静に指す。

 迎えた局面が、下図。

 

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 私シュうぇッチマンが▲3七銀とした局面。なんとなく飛車を引かない予感がしたが、やはり案の定、△3七飛成と切ってきた。

 こうなったときは、心臓が早鐘を打つようにドキドキする。うれしさ8割、恐さ2割。

 そして、こうなったときは、必然手である▲同桂を着手する前に、たっぷりと時間をかけなければならない。自らにこう言い聞かせるために。

 

「私シュうぇッチマンは、将棋の真理に忠実なる下僕なり。相手のかかる横暴にして横着なる玉砕気味の無理攻めは、断じて許すわけにはいかない。かかる邪智、かかる暴虐、かかる奸佞を咎めるがため、自身の全精神と全思考を傾注して、断々乎として徹底的に受けきり、受けつぶすことを将棋の神に誓う。月に変わってお仕置きよ。」

 

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 無理攻めといっても、油断はならない。相手のねらいは二枚替えから、玉頭を抑えることで、侮ると痛い目に遭う。相手には相手のねらいがあるのだ。

 まず受けきりの第一弾が、▲3八歩。桂馬を取られるのは、飛車を恵んでくれた以上、仕方がないと諦める。けれども、2次被害は防ぐ。玉頭にと金をつくらせるわけにはいかないので、それを取りに行くのが、この歩打ち。駒損しても、種駒をつくらせない。受けの基本だ。

 

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 継ぎ歩が相手のねらいの第二弾。歩の攻めは、わずらわしいだけでなく、脅威だ。受けきり策の第二弾は、敵陣に飛車を打って永瀬流の竜引きを見せるのがよい。

 

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 相手のねらいの第三弾は、桂馬を司令塔にして、玉頭をねらうと同時に、金底の歩の金と歩をはがすこと。飛車を切った以上、竜を働かせないと、後手に勝ち目はない。

 しかし、裏返していえば、この竜さえ働かせなければ、先手の勝ちということでもある。受けきりの極意は、相手の手を読み、相手の気持ちになること。

 金底の歩は守れそうにないので、5七の地点に利かせながら、底歩の代わりをしてくれることを期待して▲5九香と打つ。受けきり策の第三弾は、底香である。

 

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 玉頭に歩を打ってきた。後手のねらいは、△3八金▲同金△5九竜。やはり竜の活用が本線で、ぐずぐずしていたら△2七金も間に合ってくるだろう。一段目の玉は危険。

 2つのねらいを打ち破るために、▲4八銀は絶対手。受けきり策の第四弾は、底香に紐づけしつつ、3七の地点の清算ねらうこと。

 

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 △3八金▲同金△同歩成▲同玉△3七香と進む。

 ここも清算してしまうと、底香の紐はずしが成功する。

 ここは相手の駒台を見よう。

 もう相手に戦力はない。

 ▲2七金とかわし、上部の大駒を頼りに入玉を匂わしておく。

 

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 手のない後手は、やけくそ気味に△3八金と来た。

 このねらいは、やはり銀香の連結をはがすこと。しかし、そのねらいしかない。

 

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 「馬は自陣へ、竜は敵陣へ」の格言どおり、▲4六馬で受けきり、だ。

 △4八金▲同馬。

 後手は破れかぶれ、竜さえ自由になればと△5七銀としてきたので、ようやく▲同香として、後手は△1九竜を実現した。

 しかし、時すでに遅し。

 ▲1三馬から▲3六玉とし、以下、入玉を見せつつ、中段玉で完切れに持ち込み、無事、勝利を収めた。

 

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 これが投了図。

 相手は、持ち駒なし。対するこちらの駒台には、すべての持ち駒がそろっている。

 飛車に当てて手番を取った5八金があるため、自陣も安全。また、敵陣に入玉しようと思えばできる状態であり、受けきりの理想は、上にも下にも逃げ切れる形をつくるということが一目瞭然だろう。

 以下、指し継ぐとしたら、角取りなので、△3五角しかないが、▲3六歩△2四角に▲2一飛打と詰めろ角取りをかけるくらいで、先手の勝利は揺るがない。相手玉を詰める必要もないということで、「勝ち将棋、鬼のごとし」の言葉どおり、初志貫徹だ。

 

 

 いつも攻めてばかりというわけにもいかない。それが将棋というゲーム。

 相手が玉砕覚悟で無理攻めをしてきたときは、受けきりを目指すことも時として必要となる。そうしたときに大事なことは、方針の立て方。

 「受けると決めたら、徹底的に受けつぶす」という覚悟。

 極端なケースでは、今回のように、相手の玉なんか見なくてよいということだってあるということは、頭の片隅に置いておくとよいように思う。

 以上で、「受けきりの技術」の解説を終える。

 参考にしていただければ幸いである。

 ありがとうございました。

 

シュうぇッチマンの将棋基本講座「角の逃げ道」

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

シュうぇッチマンの将棋講座「角の逃げ道」

 

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奥のほそ道 角の逃げ道

 

 シュうぇッチマンです。

 昨日は食事どころか、トイレに行く暇もないくらい忙しく、夜は職場の飲み会だったものの、遅刻せざるを得ず。フラストレーションがマックスなので、最近の私シュうぇッチマンには珍しく、若手を半ば強引に誘って2次会へ行き、楽しんで帰ってきたのであったが、そんなわけで久しぶりの飲み過ぎ、久方ぶりの二日酔い。

 ところが、二日酔いのほうが普段よりも力が抜けていいのか、将棋の調子自体はすこぶるよく、本日は負けなし。(ブログの更新は、遅くなったが。)

 さて、その中の、二枚落ち上手の一局を教材に、角の逃げ道というテーマでお送りする。

 初心者の方には、2つの欠点が見られることが多い。

 1つは居玉、もう1つは大駒の怠慢。

 居玉を避けよということについては散々口を酸っぱく力説してきたが、大駒の怠慢とは簡単にいうと、利き筋の距離の問題。

 飛車はどこにいても、それなりに働いてくれるのだが、角は中央なら働くが、隅なら働かないというふうに、ポジショニングが大事な駒である。

 このことを十分に意識していないと、上手に勝つことはできない。

 逆にいえば、上手は下手の角を封じ込めることがきわめて大事だ。

 

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 ▲となっているが、手前が上手で、私シュうぇッチマン。

 二枚落ちなので、持ち駒の飛車と角は使えないものとして、ご覧いただきたい。

 局面は下手が桂取りを防いで△6四歩と打った局面。

 これ自体は当然の一着だが、ここに歩を打つと馬の退路がなくなってしまう点に着目していただきたい。 

 

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 退路がなくなり、下手の馬が窮屈になったことを見越して、▲9五成銀と引いて、プレッシャーをかけておく。下手は歩をいくつか突き捨てて、△4五歩が好手。▲同銀は△4四歩のいわゆる「銀挟み」で銀が取られる。また▲同桂もいったん△4二銀と引いておいて、△4四歩の「桂馬の高跳び歩の餌食」を狙われる。しかも、桂馬がいなくなれば、飛車が2五に走られそう。上手としては、大駒に働かれる展開を嫌うので、▲5七銀と引いた。

 以下、△同桂成▲同玉△6五銀と進んだが。

 

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 ▲7七銀

 

 つなぎ桂の紐が外れたことを下手はうっかり。ただで7七の桂馬が取られてしまって、勝負あり。

 

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 もちろん、二枚落ちなので、まだ下手にもチャンスはあるはずなのだが、上手ねらいの▲9八歩が決まると、下手の角が隅へ追いやられて、働き場所を失ってしまう。

 

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 △同馬▲9六成銀

 上手の桂香得で、成銀も受けに利いてきた。

 

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 下手の隅馬には▲7七香と攻防手を選び、△8九馬には▲7九歩と底歩。以下、馬を封じた後は、香筋を敵陣まで通し、中飛車に振り直してきたところで、もう一枚の大駒である飛車を奪って、上手の勝ちとなった。

 

 

 本局をふりかえってみると、下手は馬をつくったものの、馬の逃げ道をなくしてしまったがために、せっかくの馬が窮屈となり、働きを封じられてしまったのが誤算だったと言えるだろう。

 通常はミスをしても、二枚落ちならチャンスはあるとしたものだが、下手が居玉で、大駒の働きも悪いようだと、上手に勝つことはなかなかできないのが現実というものなのかもしれない。

 下手の窮屈な馬と、それを堰き止め、敵陣まで直射している上手の香車が対照的な一局だった。

 下手としては、もっと早く馬を自陣に引き上げ、その代わりに飛車を9筋に転回して、2枚の大駒が存分に働くようにする方針のほうが優ったと思う。

 

(おまけ)駒落ち必勝法

 格言にいう。「馬は自陣に、竜は敵陣に。」

 もっとも、私シュうぇッチマンのおすすめは、永瀬流の負けない将棋。すなわち、竜を自陣に引く形。

 羽生さんの絶対感覚にもあるように、駒得したら竜を引くのがよい。

 特に駒落ちの場合、竜を引けば必勝なのである。

 まあ、初心者の駒落ちでは、そんな贅沢も言えないだろうから、馬でも竜でも、とにかく引き上げよう。

 ちなみに、本局では上手は成銀を引き上げていた。(苦笑い)

 金に限らず、「引く手に好手あり」ということはよくあるのだ。

ピリギゃルの将棋基本講座 「清算」&「スキップ読み」トレーニング

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

ピリギゃルの「清算」&「スキップ読み」トレーニング

 

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おはよう。ピリギゃルだよ。

どうしたんですか。調子悪いの?

え、将棋に負けた。

しかも、パソコンのコードが差さっていなくて、詰みまで行ったところで、バッテリー切れ負け。

ありゃ、それは災難だったわね。

勝ったのに負けた。

めざましジャンケンで、勝ったのに負けた音が鳴ったときくらいかな。

でも、スッキリしなかった。

一緒にするなって?

ごめん、ごめん。

 

今日のテーマは「清算」。

わりきれない計算は嫌だけど、きれいさっぱり片付けてしまうのは、気持ちがいい。

将棋用語の「清算」は、『将棋用語と豆百科』によれば、

 

「近くにまとまっている何枚かの駒を、お互いに取り合うこと。お互いの駒の損得の差がさほどなく、盤上もすっきりするような状態のこと。」

 

と定義されています。

 

shogijiten.blog105.fc2.com

 

それではさっそく、基本的な考え方から。図をご覧ください。

(後手の持ち駒は「なし」とお考えください。)

 

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これを一手ずつ考えてはいけません。時間の無駄だから。

▲7三金△同桂・・・などと考えるのは、足し算&徒歩しか知らない小学校1年生レベル。この局面を見た瞬間、即座にパッと次のイメージが浮かぶようにならないと、いつまで経っても小学校1年生のままだよ。

 

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え、無理? いや、無理じゃない。

考え方を覚えて、訓練すれば、簡単だよ。

喩えていえば、かけ算のできる小学校2年生が自転車に乗って疾走する感じ。

あれを目指します。

もう1回、最初の図を見てみましょう。再掲します。

 

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7七の地点が争点。

攻め駒は飛・桂2・香・歩、そして金。計6枚。

守備駒は玉・金・銀・角・桂。計5枚。

先手は飛車を残す。後手は玉を残す。

それ以外は清算するが、先手にはもう1枚駒が残る。

そう考えると、清算後のイメージが浮かぶわけです。

これをシュうぇッチマン・メソッドでは「スキップ読み」と呼びます。

 

「スキップ読み」ができるようになれば、秒読みでも20秒は節約できます。

そして、最後に7三の地点に残す駒を飛にするか、桂にするか、香にするかでその20秒を使うことができるわけです。

「8五の桂馬を残した方が端に逃げられなくていいかも。じゃあ、7三の地点に竜を残すかな。」

こんなふうに考えられるようになれば、満点です。

 

「スキップ読み」がすばらしいのは、持ち駒の計算が楽だということ。

相手の持ち駒に、桂2・歩、そして金が加わる。

味方の持ち駒には、角・金・銀・桂が追加される。

こういう計算が1秒でできてしまいます。

 

考え方は、以上です。

わかりやすく言い直すと、「大根とニンジンと白菜をあげるから、ブリといりこを頂戴。」とこんな感じで、一括処理するイメージ。

 

数学で言ったら、かけ算というよりは、カッコを使えるようになった、と言った方がよかったかな。

 

 3+3=6

 2*2=4

 6+4=10

 

これを

 

 (3+3)+2*2=10

 

と演算するようなものだから。

 

ここまでなんとなく理解できたら、次の図面もご覧ください。

 

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今度はさっきの図と比べて香車がなくなり、持ち駒に加わっています。

持ち駒は2連射できないので、清算すると、最後に飛車を切って、玉が7七に残るカタチがイメージできますね。こんな感じ。

 

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これはこれで悪くはないのですが、上部が広い。さっきに比べたら、明らかに損。

自玉とのかねあいも、しっかり考えなければなりませんが、1つの策としてはこういう感じでしょうか。

 

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▲7七香と打って、一枚足して、最初の図に戻りました。

こういう攻めを「数の攻め」と言います。

後手に持ち駒があれば、△7一香や△6一桂や△3七角打ですが、ここでは持ち駒は「なし」の仮定ですから、自玉がZだとしたら、先手の勝ちです。

 

ここまで清算の考え方について述べてきました。

少しは理解できるようになりましたか?

 

どうすれば、そんなに光速の読みができるようになるか。

これは経験というか、トレーニングですね。

将棋盤と駒を引っ張り出してきて、ビフォーアフターを練習しまくってください。

もし盤駒を2組お持ちなら(PC盤でも可)、こんな方法がありますよ。

 

(1)ビフォーを2つ並べて、1つをスキップさせてみる。

(2)それが正しいか、もう1つは1手ずつ指し進めてみる。

(3)これの繰り返し

 

トレーニングっていうと、堅苦しいので、遊び感覚でやると、いいですよ。

詰将棋を自作して解くのは難儀ですが、これならいつでも気軽に練習できます。

早指しが苦手な人や、持ち駒の把握が不得手な人に、特にオススメ。

 

基本中の基本なのですが、私の知る範囲では、なぜか、どこにも載っていない。

 

最後に1つ、問題です。

清算後の盤面をイメージしてください。

 

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下部は持ち駒を「なし」にするための倉庫なので、気にしないでください。

あまり長く考えてはいけません。

それは1手ずつ考えているということなので。

では、さっそく正解図です。

 

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7一の駒が竜ではなく馬でも、正解です。

 

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争点は7一の地点。

先手は大駒4枚の利きに対し、後手は金と銀の2枚しか利きがありません。

さっきと違って、7一の地点には駒が埋まっているので、これも取れます。

よって、先手は、金金銀と、玉以外の駒をすべて駒台に載せます。

後手は大駒2枚を駒台に載せます。

こういう清算でスキップ読みができれば、あとは飛角の組み合わせを考えればよいだけですね。

つまり、相手に飛飛を渡すか、飛角を渡すか、角角を渡すかの3択。

そして、攻め駒に何を残すのが有効かという問いだけが残ります。

もっとも、この局面は、どうやっても勝ちなので、3秒で決断できます。

 

やみくもに大駒を切るのではなく、こういう計算をしながら切ることが大事になってきます。

攻めだけでなく、受け(凌ぎ)の練習にもなりますよ。

ぜひお試しあれ。

 

以上、ピリギゃルでした。

 

 

 

 

ピリギゃルの「終盤は駒の損得&速度の両立」

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

ピリギゃルの「終盤は駒の損得&速度の両立」

 

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藤井聡太君が、超やばい☆

朝、テレビの特集を見ていて、遅刻しそうになった。

扇子のオンライン販売、10時からだけれど、買えるかな。

「大志」扇子、ほしいなあ。

 

あ、名乗り忘れた。ピリギゃルです。

今日は、終盤の駒得について、考え方を紹介します。

 

それでは、盤面をご覧ください。

 

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仮想図です。(右下の穴熊もどきは、倉庫なので気にしないでください。)

 

この局面で、「終盤は駒の損得より速度」とか言って、▲7二飛成とするのは、最悪。なぜなら、その後が続かないから。

 

「『攻め』とかけて、『線路』と解く。」

「その心は?」

「どこまでも続かないと意味がありません。」

「座布団、十枚!」

 

この局面での考え方は、とにかく、あせらないこと。じわじわ真綿で首を絞めるように責めていけばいいんです。

 

注目ポイントは、まず自玉の安全度。この仮想図には、玉がいません。つまり無敵。何百手指しても、負けないようにできている。だから、あせっちゃ、ダメですよ。

 

次の注目ポイントは、持ち駒。お互い「なし」です。だから、持ち駒を手に入れればいいんですね。

 

とはいうものの、この局面、意外と読み切るのは大変。皆さん、どうぞお考えになってくださいまし。

 

 

私の読みは、こうです。

 

 ▲1二飛成

 

これは、おそらく皆さん、正解できると思います。

 

 △8六歩

 

後手はこのくらいしか手がありません。

 

 ▲8五香

 

これも当てられるでしょう。

 

 △7一玉

 

これも必然手。他の手なら金を取られて詰みます。

で、次の手が初級者の方には案外、難しいかも。

 

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いくつか候補手が考えられます。

 

 A ▲2一竜

 B ▲1四竜

 C ▲5二竜

 

まずAの候補手▲2一竜ですが、これは下手をすると「王手は追う手」の典型例になりますが、この場合は成立しています。

 

以下、△6二玉▲3二竜△7一玉▲4一竜△6二玉▲4二竜△7一玉▲5一竜までの詰み、となって、最善手。ただ、実戦はこんなにうまく行くことはまずないと思うし、少々まどろっこしいかな。

 

次にBの候補手▲1四竜は歩を補充した一手。歩も馬鹿にはできず、いい手ですが、センスがよくない。というのも、取った歩も、動いた竜も、すぐには役立ちそうもありませんから。これは速度にちょっとだけ問題があるかもしれません。

 

最後のCの候補手▲5二竜が、次善手ですが、実戦的にオススメの一手。「『寄せ』は大駒を『寄せる』という意味だよ」と、昔、シュうぇッチマン先生に教わりました。

 

以下、△8七歩成▲5一竜△6一桂▲8七歩と進みます。

 

後手は桂馬を入手しましたが、▲同歩としてはいけません。すぐに▲5一竜と合駒を請求するのがポイント。「王手は先手」です。そうすれば、相変わらず持ち駒なし。こちらは手順に歩を手に入れました。桂損しましたが、「持ち駒あり」対「持ち駒なし」に。

 

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後手の側に立ってみてください。

そうです。指す手がありません。一手パスしたいレベル。

まあ仮に△9二香としましょうか。以下、▲6五歩△同歩▲6二歩△同金▲8二香成△同玉▲6二竜△7二香と進みます。

 

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相手には歩しか渡していません。

こちらは後手の唯一の守備駒である金をゲット。

 

この局面では詰みはありません。間違っても▲7二竜などと暴発しないでね。

ここからは焼くなり煮るなり、お好みで。

 

 D ▲6一竜

 E ▲6三金

 F ▲8六歩

 

▲6一竜と駒得を図るもよし。▲6三金と数を足してもよし。シュうぇッチマン先生なら▲8六歩かもしれませんよ。

 

▲6三金は詰めろではありません。放置したら▲7二金△8三玉▲7三竜までの詰み。というのはウソで、▲7三竜には△同桂で、事件。油断大敵です。△8三玉に香を打っても、連打の歩で受かります。▲7二竜△9一玉と狭い方へ追っておいて、▲8六香と必至をかけるのが本筋でしょうか。

 

こういう紛れもないわけではないので、格好つけずに▲6一竜と駒得を図るのが確実かもしれません。

 

ここまでをまとめてみましょう。

 

Aの候補手は即詰みに討ち取る順で、最善手。

Bの候補手は駒得に走る手で、遅いけれども、確実な手。

Cの候補手は玉ではなく、金を取りに行く手で、速さと駒得を両立した次善手。

 

どれも正解ですが、私としてはCを推したいと思います。

 

今をときめく藤井君のように大駒をバンバン切る将棋に憧れるんですが、でも、シュうぇッチマン先生に「3年早い」って叱られるし、事実それでは勝てないので、Cをオススメしておきますね。

 

ではでは、今日も担当はピリギゃルでした。バイバイ。

 

 

 

 

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座(おまけだよ♪)

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座(おまけだよ♪)

 

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おはよう。こんにちは。こんばんは。ピリギゃルです。

朝・昼・晩に、ご覧になっている方もいらっしゃるかなと思って。

今日は、昨日の大局観&形勢判断講座の、おまけ。

 

さっそく盤面をご覧ください。

これは私の実戦。

形勢をどうご覧になります?

 

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形勢判断は、駒の損得・駒の効率・手番の3要素で判断するのでした。

 

駒の損得は、先手の私の桂損。

 

駒の効率は、相手の矢倉が角付きで金銀3枚。対して、私の美濃は角付きで金銀2枚。

左桂をちぎり取られてしまったので、金がそっぽへ行ってしまったのが、なんともお恥ずかしいかぎり。

 

ただし、私の方が一路深く囲っていて、端歩も突いているので、深さと広さでは優っているかな、と。相手の玉は、壁形になっていて、窮屈そうだし。

 

攻め駒の効率は、私の大駒がのびのびとしているのに対し、後手はやはり窮屈そう。

7筋は渋滞しているし、5三に歩を打たせた効果で、角も可動域がわずか2マス。

 

手番は、後手が△7六歩と打ってきたところ。

角が利いていますが、△4五桂打などが来ると、眠っている飛車が目を覚ましそうなので、受けたほうがよさそうだなという勘がはたらいて、実質的には後手番かな。

 

というわけで、形勢は互角か、少し先手よし、というふうに私は判断しましたが、合ってます?

 

方針としては、相手の大駒を働かさず、玉を固めさせない。同時に、左金の扱いがポイント。また、相手から速い攻めはなさそうなので、手番を渡しても、それほど大きな影響はない。

 

実戦は▲7八金と遊び駒を活用しながら、と金づくりを先受けしておきました。

どこかで▲8二歩成としたいんですが、△同飛が金に当たってしまうのを避けたという意味もあります。地味な手だけど、大事な手だと手応えを感じました。少しでも玉に近付ければ、守備駒の効率での差を縮められるはずだから。(同じようでも▲7九金は、桂馬のふんどしをくらって、ギャフンなので、気をつけましょう。)

 

この後は、玉を矢倉に入場されてしまったのですが、▲3六歩~▲3七角と角を転回し、大駒の働きの差と、と金を作って、何とかものにすることができました。▲7八金も、最後にちゃんと働いてくれましたよ。めでたし、めでたし。チャンチャン

 

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座

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ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座

 

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ピ「おはようございます。講師のピリギゃルです。」

シ「おはようございます。アシスタントのシュうぇッチマンです。今回は、ピリギゃル大先生に、大局観と形勢判断の講座をやってもらおうと思います。」

ピ「任せなさい。いや、やっぱり無理、無理、無理。絶対に無理です。」

シ「いや、そんなに謙遜しないでも大丈夫。私シュうぇッチマンがアシストするから。」

ピ「そんなら、やってみます。」

シ「よろしい。今回の指定局面は、こちらです。」

 

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形勢判断

 

biwanotane.blogspot.jp

シ「最近、成長いちじるしい読者代表で、ピリギゃルの姉妹弟子・びわのたねさんの将棋です。おそらく多くの初級者にとって、勉強になる急所の局面だと感じたので、取り上げました。もっとも、無断で拝借してきたので、もし使用不許可なら、すぐに取り下げます。ごめんなさい。さて、この局面の形勢判断をお願いします。」

ピ「形勢判断は、駒の損得・駒の効率・手番の3要素で判断するんでしたよね。まず、駒の損得は、先手に大駒が3枚あるので、先手のびわ姉さんが有利なのかな。」

シ「正確に数えてみましょう。先手は角一枚得しています。金銀も5枚あるので、銀も得しています。桂香は同じ数ずつあるので、互角。歩の数も互角ですね。」

ピ「ということは、谷川先生の数え方だと、角が13点、銀が8点、ただし成銀なので9点ということだから、+22点で先手が優勢です。」

シ「谷川先生の計算法は、飛15点、角13点、金9点、銀8点、桂6点、香5点、歩1点ですね。竜は17点、馬は15点、成銀は9点、成桂と成香は10点、と金は12点でした。それでは、駒の効率は、どうでしょうか?」

ピ「攻め駒の効率も、先手のびわ姉さんの方がよさそう。」

シ「具体的には、どういうところが?」

ピ「先手の方が大駒がたくさんあるってこともあるけど、後手の飛車は歩が切れていないし、前線で活躍する駒がないという点が痛いかな、と。」

シ「そうですね。先手だけ成り駒があります。玉の堅さは、どうですか。」

ピ「守備駒の効率では、後手の方が金銀二枚が王様を守っているので、後手持ちです。ただし、玉飛接近で悪形なのが玉に瑕かも。」

シ「そうですね。手番は、先手番ですから、」

ピ「先手のびわ姉さん、優勢!」

シ「私シュうぇッチマンも、そう見ます。勝勢かもしれません。ここまでの流れも『神って』いました。」

 

大局観

 

シ「それでは、次の一手を考えてみましょう。」

ピ「玉が薄いので守備駒を1枚足したい気もしますが、それでは消極的ですね。ここではインスタント囲いでも大丈夫と考えて、攻めて優勢を拡大しに行きます。」

シ「具体的には?」

ピ「何はともあれ▲5三歩成ですね。」

シ「▲2一成銀は?」

ピ「いや『5三のと金に負けはなし』なんで」

シ「そこをもう少し理詰めで説明してみてくれないかい?」

ピ「5三とは、次に王手をかけることのできる手です。それに対し、2一成銀で王手をかけようと思うと、一回元に戻って、えっと、ひふみ、よ、いつ、5手も手数がかかります。つまり、駒得はするけれども、手損が多いと判断しました。」

シ「そうですね。谷川先生の点数計算だと、と金は12点で、桂馬は6点なので、駒の損得で言っても、手得、攻めの速度、攻め駒の効率から言っても、すべての点でと金づくりの方がいい手だと言えそうですね。」

 

実践編

 

シ「それでは、ここから実際に対局してみましょう。大差のようですが、案外、大変なんですよ。私シュうぇッチマンが後手を持ちます。」

ピ「お願いいたします。」

シ「お願いします。」

▲ピリギゃル初段 △シュうぇッチマン四段

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▲5三歩成△5二歩▲6三と△同玉▲4五銀

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シ「と金をすぐに捨てたのは玉を引っ張り出して1つの考え方ですが、もったいないかなあ。せっかくの+22+12=+34の大量リードが、また元の木阿弥。私シュうぇッチマンなら、0.1秒で『金は引く手に好手あり』で▲5四と、とするところ。▲5四歩も一理ある手だけれど、△5三歩▲同歩成△5二歩▲5四歩で、千日手になってしまう。」

ピ「と金引きの後、どうするかわからなくて。先生なら、どうしますか?」

シ「▲4六歩から、もう一枚と金を作りに行きます。」

ピ「ひえー、そんな悠長な手で間に合うんですか。△同歩は▲同角。角がいい位置ですね。△3三桂も▲4五歩。なるほど、ちゃんと銀が働いている。そうか、5四の、と金の存在感が半端ないですね。後手の持ち駒の金桂では、インスタント囲い相手でも、何もできそうにありません。でもね、私は遊び駒がかわいそうだったので、もっとポジティヴに活躍させてあげようと、本譜の順で銀を繰り出してみました。」

 

△7二玉▲5四角△6三歩▲2四角

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シ「せっかく、と金を作って捨てたのに、また△6三歩と再生されてしまいました。▲5四角は、どうだったかなあ。歩切れになったのも痛いんだけど。ここは単に▲2四飛で分かりやすかったと思います。」

ピ「角が狙われそうな予感がしたので、大駒を全部活用してやれと考えました。」

 

△5五金▲2一角成△4五金▲5四馬△5六金▲4五馬△4七金▲7九玉

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シ「ここでの玉の早逃げは、いい手でしたね。」

ピ「いやあ、それほどでも。えへへ。次に王手がかかる距離になったら、警戒することにしているので。」

シ「ただ、どうせなら金を取りに行くのがよかったかな。」

ピ「えっと、玉寄らずに▲4八歩ですか。△4六歩には?」

シ「▲3九桂」

ピ「△3五桂」

シ「▲3四馬」

ピ「△5八銀」

シ「▲3九玉」

ピ「参りました。」

 

△4八歩▲4二角成△6四桂▲6五銀△5三銀▲3一馬△8六歩▲同歩△同飛▲5四歩△6二銀▲6四銀△同銀▲6五歩

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ピ「こういうところは歩で攻める。△同銀は飛車を素抜きます。」

シ「こうなると、二枚の馬が強力ですね。4五の馬が玉を、3一の馬が飛車をにらんでいます。それにしても、飛車走りに歩を受けないところは、強気だなあ。」

 

△8八歩▲同金△5八金▲8七歩△8五飛▲7七桂

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シ「△8五飛に▲6四歩なら△4五飛と馬を素抜く筋があります。」

ピ「もちろん、引っかかりません。▲7七桂が飛車取り、かつ、6五歩に紐をつけて、しかも玉の懐を広げた一石三鳥の跳躍です。」

 

△8三飛▲6四歩△9五歩▲6三歩成△同飛▲5三歩成△同歩▲6四銀

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ピ「先生、王手飛車ですよ。」

シ「・・・・・・」

 

△5四銀▲6三銀不成△同銀上▲4六馬△6四歩▲8五桂打△8四銀▲2三飛成

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ピ「大駒の活用だい。遊んでいた飛車も活躍して、全軍躍動だい。」

シ「・・・・・・」

ピ「(小声で)右桂さん、ごめんなさい。」

 

△9六歩▲5三馬△9七歩成▲6四馬引△8八と▲同玉△9九香成▲7三金△同銀▲同馬まで ピリギゃルの勝ち

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シ「負けました。ありがとうございました。」

ピ「ありがとうございました。」

シ「さすがに元が大差なので、ひっくり返すことはできなかったな。」

ピ「でも、ちゃんと形作りされてしまいました。もし詰ますのに失敗したら、△9八金▲7八玉で、△6八金打なら▲同馬ですが、△8八金打で詰んでしまいます。」

シ「まあ、これは形づくりに協力してくれたピリギゃルのおかげ。読者の前で恥をかかされたらどうしようと心配していました。すべての駒を使われると、つらいですね。」

ピ「すべての駒を働かせようと、そういう大局観で指してきたので、満足です。」

シ「駒を敵玉、あるいは自玉に関わる形で使っていく。それが大局観を良くする秘訣なのかもしれません。」

ピ「本日は、ありがとうございました。」

シ「こちらこそ、ありがとう。とっても楽しかったよ。」