ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

おまけの将棋ノート(19)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

おまけの将棋ノート(19)

 

f:id:Shouldgo:20160902152037j:plain

 

船囲い――リフォーム上手になろう!

 

 将棋を覚えるとき、最初のほうに出会う囲いに、船囲いがある。

 すぐに囲えて簡便、持久戦への進展性もあるから、お世話になりっぱなしという人も多いことだろう。対振り飛車全般に使えるのも、いい。

 王様が舟に乗っているように見えるから、船囲いと命名されたのだろうが、船といっても、おそらく戦艦ではない。ただの舟。風雅だが、投石でも沈没できる。

f:id:Shouldgo:20161209165956j:plain

 したがって、強くなるにしたがい、おのずと堅い囲い(穴熊)へ移行することが増えるわけだが、長い旅を経て、再び有段者となって船囲いの使い手として旧居へ舞い戻ってきたとき、初級者の時分とは明らかに違いが出てくる。それは、受けの意識だ。

 美濃囲いと比べて、一路違うだけでも船囲いは不利なのだ。これは仮寓の家なので、単純な攻め合いでは絶対に勝てない。その薄さを痛感する。そこでどうカバーするか。

 1つは底歩。「金底の歩岩より堅し。」4~5筋辺りの歩を切っておいて、つまり二歩には気をつけて、攻撃重視の「と金」をつくるか、守備重視で「底歩」を打つかの2択。状況にもよるが、たいていはそこで底歩を打っておく。「地震保険」のようなもの。歩という少額で、王様の命の保証という安心が得られる。

f:id:Shouldgo:20161209170017j:plain

 もう1つは、初期永瀬流の、負けない竜引き。羽生さんの『頭脳』や『絶対感覚』にも書いてあるが、駒得したら竜を引きつけて守り勝つ駒落ちの必勝法も、竜引きだ。自陣飛車でもかなりの守備力があるから、自陣竜だと完全なるセキュリティ・システムを完成させることができる。これは「自衛隊に通報してくれる警備保障」に匹敵しよう。「馬は自陣に、竜は敵陣に」という格言があるが、竜が自陣にいると、安定感、安心感が違う。

 受けが強い人は、馬や竜を引いて使う力に長けているようだ。私シュうぇッチマンは「大駒の後ろ足」とひそかに呼んでいるが、大駒の前足で敵陣を攻撃し、後ろ足で自陣の守備に貢献するのが理想である。飛角の後ろ足に歩という靴を履かせて、相手の攻め駒の主力を封じたりすると、欣快というもの。大山十五世名人の棋譜を並べていれば、身についてくる。

 サッカーに喩えると、わかりやすい。ディフェンダーもみんなオーバーラップして敵陣へ出かけると、カウンターを喰らって、勝てない。そもそも振り飛車はカウンターねらい。だとしたら、こちらは受けの意識を高めなければならない。最も早く自陣に戻れるのが竜や馬なのだ。

 金や銀を埋めるのは「耐震補強」に喩えられるだろう。しかし、「終盤は駒の損得より速度。」スピード重視の終盤でただ受けだけの手を指しては絶対にいけない。相手の駒を取るぞと言いながら、すなわち相手の攻め駒を責めながら、つまり手番をキープしながら補強していくのがコツである。

 中盤で指す手に困ったら、どうするか。このような難しい局面では、暴発することを恐れる。読み切れない難しい変化に突入すれば、格上には勝てないとしたもの。そういうときは、自陣に手を入れるか、端に手をつけるか。こういうときに、自陣の壁銀を解消できるようなら、部分的には初段と言っていい。

 ちなみに、このような諸感覚を身につけて、穴熊を覚えると、めちゃくちゃ強くなる。自陣のメンテナンス力は、将棋を一局で二回楽しむことにつながる。

 ただし、三段以上になるためには、どこかでノーガードの攻め合いも覚えなければならない。ごまかしていては、いつまで経っても高みに行けないようだ。

 攻めか、受けか。いいえ、どちらも大事。以上、シュうぇッチマンでした。

 

【本日のまとめ】

船囲いは、後でもう一度、手を入れる必要がある。

◆底歩を打つ。(地震保険

◆竜や馬を自陣へ利かす、引く。(SECOM/ALSOK)

◆金銀で補強する。(耐震補強)