ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

おまけの将棋ノート(21)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

おまけの将棋ノート(21)

 

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恐怖を消すことは可能か?

 

 私シュうぇッチマンが最も焦がれるのは、恐怖を消すこと。人間のメンタルで最も厄介なのは、恐怖心だから。しかし、そんなこと、できるのか? 半信半疑の人も多いだろうし、この手の議論は深入りするとカルトめくという警戒心もある。ただ、ひょっとしたらできるのかもしれないと、一縷の望みを抱かせるニュースが飛び込んできた。

 

(記事リンク消失)

 

 しかし、この記事を読んでも、不得要領なので、国際電気通信基礎技術研究所のプレスリリースを読むことにした。プレスリリースとは、マスコミ向けに発信する情報、つまり一次情報である。新聞を読んで興味のある記事があれば、プレスリリースを押さえると、よりわかりやすかったり、より深まったりすることが多い。

 

www.atr.jp

 

 本研究成果のポイント

  • 恐怖記憶を和らげるには、恐怖の対象(例えば、自動車事故に関連する赤い車)を繰り返し見せたり、あるいはイメージさせる手法が最も効果的です。しかし、そうした手法自体がストレスになる場合があります。
  • 本研究では、恐怖対象への暴露によるストレスを回避すべく、最先端のニューロフィードバック技術(Decoded Neurofeedback, DecNef)を応用し、被験者が無自覚のうちに恐怖記憶を消去することに成功しました。
  • 具体的には、スパース機械学習アルゴリズムを用い、視覚野に恐怖記憶の対象を表す空間的脳活動パターンを検出する毎に、被験者に報酬を与える訓練により、恐怖記憶の対象への恐怖反応を緩和することができました。
  • 恐怖対象へ暴露する従来法では、恐怖記憶を抑制するメカニズムが働くのに対し、DecNefを用いた場合は、恐怖記憶を単に抑制するのではなく、変容できる可能性がわかりました。
  • 本成果は、恐怖記憶研究分野の権威であるDaniela Schiller教授による解説記事と共に、Nature Human Behaviour誌創刊号に注目トピックとして掲載されます。
  • 本研究は、総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の一環として実施したものです。

  

 難しい。もっと平たく、もっと乱暴に要約しつつ議論を進めることにしよう:

 恐怖からは逃げたくなるが、逃げてばかりだと、いつまで経っても解決しない。これは経験上、よく知られていることだろう。しかし、だからといって、恐怖の源に立ち向かうことは非常に難しい。だから、多くの人々は悩んでいるわけだ。ここで示される知見は、興味深い。恐怖から逃げず、恐怖の記憶を抑圧するのでもなく、恐怖に立ち向かう。ポイントは、報酬・訓練・変容。恐怖に立ち向かって、報酬を得る。その訓練を積む。そうすると、恐怖を抑えるのではなく、恐怖記憶を変容させ、恐怖を消すことができるというのだ。

 素人なので細かいことや専門的なことはよくわからないものの、経験的にわかる部分もある。というより、ここでは単に経験的に独り合点したいだけなのだから、乱暴きわまりないが、それでよいとしよう。

 昔、犬が嫌いだった。勉強が不得意だった。人前で話すことが不得手だった。女性も苦手だった。利害が絡むことも嫌悪していた。けれども、今では犬が好きになった。犬と付き合うことでよい思い出ができて、恐いという感情よりも、親愛の情の方が上回ったから。勉強にしても、スピーチにしても、女性にしても、利害にしても、しかり。

  ここで将棋の話に接続するが、いま、幾人か、何度対戦しても、1つも勝てないという苦手とする対局者がいる。けれども、いつの日か、恐怖を消去して、勝ちたいと希う。

 「記憶は変容=消去できる。」この真理を知っておくだけでも、ずいぶん楽になる。

 

※追記 この手の議論に興味がある人は、『一瞬で恐怖を消す技術』がおすすめ。

 最も消去すべき恐怖は、「行動すること」への恐怖だと気づかせてくれるから。

 

一瞬で恐怖を消す技術

一瞬で恐怖を消す技術

 

  

一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~

一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~

 

  

一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~

一瞬で恐怖を消す技術 ~恐怖を力に変える7つのステップ~

 

 

 

逃げない

 

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 昨日の実戦から、投了図。

 まずは盤面の右上をご覧あれ。▲2二金までで、私シュうぇッチマンの勝ち。

 玉の頭に金を打って詰ますのを「頭金」という。将棋の初心者が覚えるべき、最も基本的な形。金を取ろうと思っても、銀が利いている。これを将棋用語で「ひもがついている」という。そして、この玉の横に置く銀のことを「腹銀」という。

 ちなみに、金を打たずに、▲2三飛成もある。また、▲4二銀成(不成)の空き王手でも、詰む。銀がいなくなれば、竜が横に利いて王手になる仕組み。▲4二銀成△2二玉▲3一竜△1二玉▲2二金△1三玉▲1一竜まで。感想戦では複数の詰み筋を確認するのが私シュうぇッチマンの良い習慣。

 次に、左側をご覧あれ。先手玉は、二枚の角がにらんでいて生きた心地がしないが、大丈夫。金を渡すと△3五金以下の即詰みが生じるので、それだけ気をつけよう。何を渡したら自玉が詰むかを読むのも非常に大事。

 さらに、盤面の右下をご覧あれ。勝負のポイントは、十数手ほど前の△3九角への対応。先手玉をしばると同時に、2八の飛車取りになっている攻防手であること。もし、恐いからといって、この飛車を逃げているようだと、あやしくなっていたかもしれない。しかし、「終盤は駒の損得より速度。」この飛車は攻めにも受けにも利く拠点なので、動いてはならない、逃げてはいけない。動くと、そこで1手使うことになる。1手使えば、相手ももう1手好きな手が指せる。そうすると、逆転してしまう。だから、大駒取りであっても、逃げない手を少しは考える習慣を持つようにするとよいだろう。どうすれば、逃げない手を考えられるようになるかというと、成功体験しかない。逃げずに成功すれば、その報酬体験が逃げない手を考えさせてくれるはずだ。

 もちろん、そうはいっても、飛車や角行は大事な駒だから、むやみやたらに取られてはいけない。特に序中盤で取られるような展開にはするなかれ。基本の「き」。

 けれども、この場合は最終盤だから、例外。もし△2八角成と取ってきたとしよう。そうしたら、たしかに飛損だが、飛車のおかげで先手は1手得をした計算になる。つまり、その分、相手の攻めのスピードを遅らせたことになる。実際、角が標的の先手玉とは反対方向へ行き、寄り道していることがわかるだろう。また元の場所に戻るとなると、後手は2手も損することになる。だから、こういう場合は、むしろ取らせた方がいいと判断しよう。行きがけの駄賃で取られるのはしゃくの種だが、遠回りさせるのなら、飛車も本望というものだ。結局、飛車を取らせる間もなく、頑丈な矢倉城を攻略して、長手数の即詰みに討ち取った。

 本局は相居飛車、角換わりの将棋。こちらは棒銀。銀交換に来たときに、飛車の頭に歩を打つことを狙って角を打つのが後手の受けの常套手段。通常は5四に打つとしたものだが、6三に角を打ってきたのが珍しい手。こちらも3八に角を打って対抗。角が5四でないため、後手陣への利きが足りず、みごとに銀交換を果たし、その銀を使って今度は7筋から攻撃、遊びがちな▲3八の角を働かせることに成功。しかし、相手玉が堅いので、そのまま上部開拓にいそしみ入玉を目指したところ、飛車を追われながら敵陣に銀を二枚を埋められ、かつ馬も利かされて入玉を阻止され、一時は詰むや詰まざるやの絶命のピンチに追いつめられるも、結局、角を犠牲にして、わずかながら玉の安全を確保、一気に寄せた。犠牲にした角を働かせない、不動の飛車が勝因。

 それにしても、私シュうぇッチマンの投了図は、いつもながら囲いが原型をとどめず、裸の王様が遊泳しているなあ。