ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

おまけの将棋ノート(24)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

おまけの将棋ノート(24)

 

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読み書き上達法

 すでにお気づきだろうが、私シュうぇッチマンは書痴である。

 大学時代、国文学の先生から、読書を趣味と言ってはいけないと教わった。なるほど、読書には「趣味」という言葉をはみ出す魅力がある。そもそも趣味が将棋であれば、将棋の本を読むのは必然であって、それを趣味という必要はない。そういう意味では、読書は必然なのだ。私シュうぇッチマンの読書は、明らかに「趣味」を通り越している。

 けれども、あまり真面目に考えすぎるのもどうかと思う。「趣味」ではなく、それは呼吸や食事や排泄のように当たり前のものでもあるからだ。新聞などは、あまり肩肘張らずに、読む。真剣に、しかし、適当に読むのがいいとの結論に達する。

 他方、書くことはどうか。答えは、簡単。読めばいい。読んでいると、書きたくなってくるし、書けるようになる。もし書きたくならない、書けるようにならないというのなら、それはよほどあなたの能力に欠陥があるか、そうでなければ、単純に読む書物の質か量に欠陥があるとしか考えられない。気楽に読み過ぎていても、真面目に読み過ぎていても、そもそも読書の習慣がなくても、書けるようにはならない。

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 書くために必要な読み方は、上記に書いてあるとおりだ。

  1.  飛ばして読む
  2.  読まない
  3.  普段は読まない物を読む
  4.  読書中にメモをとる、要約をまとめる
  5.  著者に反撃する

 そもそも真面目すぎる人は、1~3の比重が低い。省略できないし、休むことができない。また、視野狭窄、1種類のことに集中しすぎて没入してしまう。私シュうぇッチマンもかつてはそうだったから、気持ちはよく理解できる。そのような人は、もっと適当に、ちゃらんぽらんに書物とつきあうといいように思う。

 私シュうぇッチマンがよくやる手口は、図書館や書店で目をつぶって歩き(混雑していないことが条件!)、立ち止まり、一冊の本を抜いて、適当なページを開いて読むという立ち読み法。中学生のとき、この方法で運命の一冊と出会い、以後の人生を決定した。この経験は以前、新聞の読書欄に書いたことがある。しかも、もう亡くなってしまったが、その記事をきっかけに、尊敬する愛書家のK先生も同じ本を愛読していらっしゃったことがわかって、うれしく思ったものだ。ともあれ、おかげさまで、他ジャンル、多ジャンルの本に触れることができて、本というものには感謝している。

 言語なども、私シュうぇッチマンの付き合い方は、ちゃらんぽらんそのもので、意味が分からなくとも、平気で音声や映像を流しっぱなしにしている。スピードラーニングなどという言葉がまだなかった時代からの習慣である。音楽を聴くように聴くので、意味がわからなくても頓着しないのだ。文字にしても同様で、変わった文字は美術として楽しんでいる。洋書も、意味が分からなくとも、何となく眺めていて苦にならない。だから、よく「何か国語しゃべれる?」と訊かれるが、正確なことは本人にもわかっていない。どれも中途半端だから日本語以外はしゃべれない気もするし、何十か国語でもしゃべれるといえばしゃべれるのかもしれないし、と。

 世界中の人々と親友になったり恋仲になったりするのは面倒だろうが、だからといって、それ以外の人間関係をすべて絶つのも融通が利かない。それ以外の関係を広く浅くとることも案外、大事なことだと思う。おそらくこのように人脈を形成するのと同じことが、読書や語学にも当てはまる。

 4と5は反対に、攻めの読書、主体的な読書といえよう。メモをとり、線を引き、要約をまとめ、書写したり暗誦したり、繰り返し読みなおしたりすると、小さな脳が山ごもりした武道家の筋肉の熱のようにポカポカしてきて、すこぶる頭がよくなった気がしてくるから不思議だ。

 「著者に反撃する」の理想は、もちろんヴァーチャルでも構わないけれども、直接、著者と対話すること。もし現存する作家で、尊敬してやまない作家がいるのであれば、駄目でもともと、面会を申し込むことを強くおすすめする。とても幸せな気分になれるし、読書する際の想像力が豊かになる。

 将棋の話もしておくと、まず対局中、手を読みすぎないことが大事だ。映画『聖の青春』で話題の故村山聖九段の扇子には「大局観」と記されている。大局観がしっかりしていれば、手を読まなくても正しい手が指せるようになる。私シュうぇッチマンは、この境地に強烈に憧れている。

 また、将棋以外にアンテナを広げることも大事だ。青野照市九段が昨年ごろの『将棋世界』に書いていたと記憶するが、音楽などにも興味を広げることが将棋の強さに結びついていくということはあることだろうと思う。盤外の大局観が身につくからだろう。子供のころの私と戦えば勝てると思っている人は多いだろうが、実際の結果はともかく、それは人間としての経験や成長がそう思わせているのに相違ない。

 将棋ノートをつけることは非常に大事で、せっせとメモや要約をつけていけば、かならず強くなれるだろう。定跡や棋譜を疑ってかかることも、自身の頭で読む習慣をつけるためには、不可避の習慣である。

 書き落としたが、将棋の本の読み方も、上の1~5で行ける。 

 

テストの極意

 実は、テスト対策の極意も、これと同じことが言える。大量の参考書に、問題集。それらを全部、熟読玩味するなど、不可能なことだ。読み飛ばす、読まない、関係ないものを読むの3つが、実は大きな武器になる。

 たとえば、国語や英語のテストの本文。あれを読まずに問題を解くことができないかと考える。私シュうぇッチマンはこれを知恵と呼ぶ。国語などは、センター試験の選択肢だけで答えを導き出せる力を訓練しておくことは、とても大事だ。これだけに頼るのは危険だが、オプションとして、読み飛ばす、読まないという技術を鍛えておくことは逆に危機管理となる。

 国語なら、一般常識、すなわちNHKでは倫理的、道徳的に放送できない結論となっている選択肢は×と判断する。あるいは、現在や日本を批判していないものは現代文の評論の正解とはなりえない。というのも、現代文の評論で出題される本文はすべて〈いま・ここ〉の批判だから。もちろん、この「すべて~」という例外を認めない言説も×なんだけどね。マッキンゼーロジカルシンキングではないが、モレ・ズレ・トビ・ダブりがないことも、大切な要件。

 英語も同様で、分からない単語を読み飛ばす訓練は欠かせない。すべての英単語を完璧に記憶し、忘れないなど、コンピュータではないのだから、不可能に決まっている。それよりも、分からない単語があっても何とか類推できる力をつけることのほうが優先されよう。ここで大事なのは、分からない単語があっても、動揺しないことと、時間をロスせずにさっさと類推する力である。タックルされて、いちいちよろめいているようでは、先が思いやられる。即断即決、タッタカタッタカ、意味を決めつけていく。分からない名詞があれば「う●こ」、分からない形容詞があれば「かぐわしい」、分からない動詞があれば「●んこする」をとりあえず代入しておく。そして、読み進めていく過程で、ぼんやり別のイメージが浮かんだら、「うん●」を別のワードに一括置換すればいい。

 解く順序にもこだわってはいけない。テストと食べ放題の初手は小考せよ。これがわがシュうぇッチマンの格言だ。全体をさっと眺めわたし、どういう順序で解くか、食べるか、まずはスケジュールを決定する。小論文の試験も、同様だ。テストが配られて、初手からカリカリ鉛筆を走らせるやつは、落ちるやつ。まずは腕組みをして、構想を練る。メモを書く。その上で、ようやく一瀉千里に、つまりものすごい勢いで書いていく。

 小論文を書く場合には、まずアウトラインが有効だ。

《 序論 ゴミ回収の有料化に賛成か、反対か。

  本論 長所 ゴミの総量が減る。無駄な買い物が減り、経済的。 

     短所 不法投棄が増える。

  結論 ゴミ回収の有料化に賛成である。 》 

《 本文によれば、地球環境のためには、ゴミ回収の有料化が効果的とある。ゴミ回収の有料化に賛成か、反対か。私は賛成である。

 ゴミ回収の有料化には、長所と短所がある。長所は、ゴミの総量が減ることと、無駄な買い物が減り、経済的であることだ。現状では、ゴミ回収が無料であるため、ゴミの総量をコントロールすることができず、どこまでも膨らんでしまう。そして、ゴミ処理の料金が税金であるという自覚を麻痺させているかのようだ。しかし、ゴミの回収を有料化すれば、こうした問題を抜本的に解決することができる。ゴミの総量が減り、自治体レベルでは税金の節約にもつながるし、家庭レベルでも無駄な買い物が減り、家計が助かる。もちろん、ゴミ回収の有料化をすると、不法投棄が増えるという批判があるかもしれない。けれども、違法のゴミ処理には厳罰を処し、合法的なゴミ処理に対して報酬を与えるなどの対策を打っておけば、そのような問題を防ぐことは可能である。

 以上をまとめると、不法投棄対策を条件とするが、ゴミの総量を減らすということと、国家から家庭の財政を助けるということの二点から、最初に述べたとおり、私はゴミ回収の有料化に賛成する。子孫のためにも、地球環境を意識した取り組みを積極的に進めていくことが重要であると考える。》

 将棋でいえば、序盤、中盤、終盤の方針に合致する。小論文の勉強法は、まず全体の流れを覚え(棋譜並べ)、終盤、否、結論の書き方を鍛えることが大事だろう。方針を立てられず、何を書いているのか分からなくなるというのは、将棋でも、小論文でも、目が当てられない。一番いいのは、型を持っておくこと。将棋でいえば、必勝パターン、勝利の方程式だ。小論文の場合、おすすめは、テストの花道で紹介されていた、「だろうかたしなよ」、すなわち、「だろうか」(問い)「たしかに」(譲歩)「しかし」(主張)「なぜなら」(理由)「よって」(結論)という一連の流れをパターン化することが合格への近道となるだろう。

 話を戻すが、書くことと読むことは、有機的につながっている。したがって、読むことをすれば、書くことも身につく。国語や英語、小論文のような科目は、読み、読み、書くこと、将棋も読み、読み、指すことが成長の極意だ。

 ちなみに、私シュうぇッチマンは昨年、超難関の資格試験にわずか1か月半の独学で、しかも通常数十万円かけるべきところ、一万円ばかりの元手で一発合格してしまった。読んだ参考書は、たったの5種類。1つは全範囲をカバーしている将棋年鑑並みの分厚いテキスト。2つは、用語集。3つは、最もよく出題されるところをコンパクトにまとめた基礎的なテキスト。4つは直接テストには関係ない余談的、読み物的なテキスト。5つは、過去の問題集3年分。1、2は辞書のように使った。3を徹底的に繰り返し、このブログでもおなじみの七回読みを敢行した。4は気分転換と資格取得後の将来へ思いを馳せモティベーションを高める効果を発揮した。

 試験を制するポイントは、網羅・基礎・実践・遊びだ。将棋でいえば、棋譜並べが網羅、詰将棋が基礎、実戦が実践、遊びが読み物だ。資格試験の例でいえば、1と2が網羅、3が基礎、4が遊びで、5が実践だ。5の実践、過去問の扱い方については、必殺の教えがある。スチュワーデス学習法だ。これはとりわけ社会などの暗記科目で効力を発揮する。(つづく)