ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

おまけの将棋ノート(47)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

おまけの将棋ノート(47)

 

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もういくつ寝ると(カウントダウン)

本ブログの公開期限まで、あと12日。

つまり、あと12日で、お正月。

※公開期限が過ぎても、一部記事は残す予定。

 

奇襲撃退マニュアル(3)学習のプロセス

 「知識・情報は力なり。」

 一昨日、昨日に続いて、奇襲についての回答を綴ってみよう。 

 

cixous5.hatenablog.com

 

 奇襲についての一般論は、「大駒交換をしない」、「金を盛り上げる」などがあるが、他方で特殊論も必要となる。つまり、それぞれの奇襲戦法に通暁する必要がある。

 その各々の戦法の勘所、狙い(だいたい二枚刃であることが多い)を理解していれば、対策も立てやすい。けれども、初見だと、なかなかそれを見破ることが難しい。知っていれば負けにくく、知らなければ負けやすいのは当然の理。

 私シュうぇッチマンは、今年は練習試合も含めて2局だけだが、奇襲に敗れている。1つは「きmきm金」というまったくノーマークの未知の戦法に苦杯をなめた。もう1つは、かなり久し振りの「アヒル指し」に痛い目に遭った。しかし、前者は将棋ウォーズのエフェクトにも表示される戦法のようで、知らない私シュうぇッチマンが悪い。それに升田の「凧金」は知っていたわけだから、何とか対応しなければならなかった。後者も記憶がおぼろげとはいえ、知らない戦法ではないので、引っかかるのはいただけない。もちろん、ほとんど初見にしては善戦した部分もあったし、相手は強い方ばかりなので、仕方がない側面もあるのだが、それでも奇襲に負ける確率は1厘でも下げたいと常に念じている。

 負けたくないという「負けず嫌い」「負けじ魂」は、勝負事に強くなる上で、欠かせない資質。そして、負けたくないという「気持ち」を、負けないために準備する「冷静さ」へと切り替えられるのが、第2の資質というものだろう。

 そういえば、就職の面接で、「今までで最も悔しかったことは?」との質問に「ジャンケンに負けたこと」と答えて、爆笑を誘い、私シュうぇッチマンに弟子入りした話をして採用された子がいた。ちなみに、その師匠である私シュうぇッチマンは、ジャンケンに無類の強さを発揮する。ジャンケン必勝法は、次の3つ:

  1. グー・チョキ・パーを出す比率をそれぞれ33.3%に均一化する。
  2. 初手をパーにする。
  3. 相手の動体視力では分からないレベルでの遅出しをする。

 1は経済学のゲーム理論の知見を生かす。2は初手をチョキを出す人が少ないという統計データと面倒くさがりな人間心理を読んだ。3は自然科学やロボット工学から導かれる必勝法。

 話を戻そう。奇襲に負けると悔しい。そこで、奇襲に負けたときには奇襲戦法を学習する。将棋に遅出しは、そもそも効かないから。ポイントは次のとおり:

  1. 感想戦を徹底的にやる。
  2. 実際に試しまくる。
  3. 感想戦を徹底的にやる。
  4. 本を読む。インターネットで調べる。
  5. 自分なりにアレンジする。

 もし奇襲戦法にやられたら、1度目のそれは「事故」であると考える。したがって、あまり深刻になる必要はないし、過剰に反省する必要もない。そうして、メンタルにダメージを受けるのは、極めてよくないことである。

 が、2度目は「事故」では済まされない。このブログは、連敗を認めない厳しいスタンスで記述してきたが、同じ戦法、しかも奇襲に2度敗れるのも、同じこと。さすがにそれは学習していない証拠であり、恥とは言わぬまでも、誇れることではないだろう。

 そこで、奇襲戦法にやられたときは、感想戦をいつも以上に、念入りに、徹底的にやり、練習で試しまくろう。そして、さんざん自力で考え、検討を尽くしたあげく、本を読むという4段階をおすすめしたい。さらに、そこから、創意工夫を凝らし、対策を編み出すのみならず、自身のオリジナル戦法に鍛えていく。この過程でもっとも大切なのは、最初から本を読むのではなく、まず自身の頭で考えること。

 なぜか。奇襲の免疫をつけるためには、最終的には初見でも対応できることが理想的だからである。ただの暗記科目のように、奇襲をやっつけようとすると、それはかえって餌食にされてしまいかねない。というのも、奇襲使いにとってのお得意様は、真面目すぎる善良なアマチュア棋士だから。教科書に忠実な真面目な秀才タイプの棋士に一泡吹かすのが、奇襲使いの生きがいなのだ。アマチュアの90%は、そのような生き物である。そのくらいに考えておいて、ちょうどいい。

 いや、同じことは、定跡一般にも言えることである。最初から定跡の丸暗記では、成長はない。まずは自身で考え、悩み、苦しみ、その果てに定跡にすがる参考にするのが、正しい定跡学習のプロセスだ。

 奇襲に話を戻す。奇襲に夢中になりすぎるのもどうかと個人的には思う。もちろん、アマチュアなのだから、どんな戦法でも構ったものではない。事実、全国大会でも、さまざまな奇襲戦法の数々が披瀝されている。なるほど、それはそうだけれども、強くなる上で、やはり正統派の勉強を欠かすのは、非常にもったいないことだ。これは若い時に矢倉と四間飛車駒落ち定跡をそれなりに学んだ、にもかかわらず、それでももっともっと学んでおけばよかったと悔いている、一人のオッサンの真率なる感懐である。

 谷川浩司九段が若いとき、加藤一二三九段に横歩取りで挑んだとき、師匠から物言いがついたというエピソードを思い出す。大家に教わるのなら、矢倉にせよというわけだ。目先の一勝より、後の成長につながる将棋を指すことも大事。そういえば、加藤一二三九段といえば、藤井聡太新四段との対戦が待ち遠しい。生中継の解説は、同じ藤井姓の藤井猛九段とのこと。クリスマスイブの関西出張がなければと地団駄を踏むのだが、どんな戦型になるかだけでも興味は尽きない。加藤九段得意の四間飛車をぶつけてくるか、それとも矢倉か、あるいは、あっと驚く奇襲か。クリスマスイブ対決まで、あと4日。クリスマスまでは、あと5日。

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 再び、話を戻す。奇襲をやられ、奇襲にやられたら、それをきっかけにレパートリーを1つ増やすくらいの対応でちょうどよいと私シュうぇッチマンは考えている。本編で紹介した定跡のように、目次を作って、徹底的にやる必要はない。ただし、その過程で、いくつか得意の奇襲戦法を作っていく楽しみも同時に持っていた方がよいだろう。自身で戦法を編み出す楽しみは、一度はまると、やみつきになる。

 さて、三度、話を戻す。奇襲にお困りのあなたに朗報。本間博先生が、なんともタイムリーなことに、『奇襲破り事典』なる御著書を刊行されるらしい。要チェック!

 

これで万全! 奇襲破り事典 (マイナビ将棋BOOKS)

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【本日のまとめ】

・普段は奇襲の勉強なんて、しない。

・奇襲でやられたら、その時、次は負けないように対策を立てよう。

・いっそのこと、自身もその奇襲の使い手になろう。

・本をカンニングする前に、自身の頭で考え、試行錯誤しよう。