ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

将棋に強くなる妄想力 先の先を読むコツ

はてなブログ(愛称:ピリ将)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

先の先を読むコツ

 

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勝手読みの効用

 

 途中で読みを打ち切って失敗した。そんな経験は、誰でもあると思う。

 私シュうぇッチマン自身もかつてそうだったし、今でもそうだ。将棋の強い人には、深く読むという共通点がある。しかし、なかなかそれができるようにならない。

 

10年後の私

 この間、教え子が就職活動だというので、問題を見せてもらった。「10年後の私」というお題の作文なのだが、これが面白い。二十歳そこそこの学生さんには、非常に難しいのだ。

 もちろん、私シュうぇッチマンのようなおじさんにも、老後をどうするかという作文は簡単ではないだろう。将棋を好きなだけ指せるという夢は持っているけれども、それなら、「将来、結婚して、出世して、幸せになる」という若い世代の素朴な夢を笑えない。

 あるコーチのアドバイスが、興味深かった。「思い切り、悲観的な未来を想像してみたら?」

 明るい未来を書くのではなく、暗い未来を書く。音楽で言ったら、マイナー、すなわち短調で曲を書けというわけだ。演歌にせよ、と。

 「貴社に就職し、面倒見のよい上司に助けられ、同期の中で一番出世し、プライベートも29歳で結婚して、2人の子どもにも恵まれたが、幸せは3年持たず、夫にゲス不倫されて、逃げられ、シングルマザーに。子どもには障害があることが発覚し、毎日病院やら役所に通い、仕事との両立に悩む日々。折悪く、両親を交通事故で亡くしたとき、海外転勤を言い渡される。

 ところで、私は学生時代、〇×部でキャプテンをしていた。・・・・・・」

 深く突っ込んでいくと、面白い作文が書けるものだ。こういう将来像の描き方を勝手読みと呼んでおこう。実際にどうなるかという制約を外し、思い切り、想像力をたくましくして、先の先まで読もうとすることは、時として、ブレークスルーを生み出す。

  

orange-未来-

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将棋の勝手読み

 将棋も、ある意味、まったく同じだと思う。「こう指すと、相手はこう指す、そこでこっちはこう指し、相手はこう指すに決まっていて、こっちはこう指すかああ指すか迷うが、たぶんこう指すから、相手がこう来て、こっちがこう仕掛けて、こうこうこう。」

 つまり、実際にどうなるかは知ったことではなく、適当に先の先まで読んでみること。言い換えれば、直線距離でどこまで読めるかを試してみること。これが深い読みへの第一歩だと思う。

 思考法の1つに、ブレーンストーミングというものがある。否定的なことは一切、言わず、思いつくままに、ひたすらしゃべったり、書き出したりする発想法だ。他人に笑われるなどという虚栄心を捨て、ブレーキをなくしてしまうと、魅力的なアイデアが生まれることがある。

 詰将棋で3手詰めが解けるけれども、5手詰めが解けない。5手詰めが解けるのに、7手詰めが解けない。7手詰めが解けるが、9手詰めが解けない。初段を目指す人には、こういう悩みがあると思うが、これは勝手読みの訓練が足らない可能性がある。

 「これは違う、これも違う。」と否定的に考えるから、深く考えることができない。長い手数を考える訓練にならない。

 しかし、「こう指すと、相手はどう来るか。たとえば、こう来るとする。そうすると、こちらはこう指してみよう。相手は、こう来るだろうな。あ、これはダメか。でも、もう少し、進めてみよう。こう指す。こう指す。こう指して、こう指す。やっぱりダメだな。」

 詰ますことだけを目的にすると、実は詰将棋というトレーニングの効果が半減してしまう。詰まないということを確認することも実戦には役に立つので、時間があるときは、妄想に近い深い読みも心がけるほうがいい。

 

背伸びの効用

 そうはいっても、初心者や初級者には、深い読みというものは難しいだろう。そういうときに役立つのが、棋譜並べということになる。特に暗譜は効果的で、直線的に十手も二十手も進めることができれば、詰将棋の手数も自動的に伸びてくるはずだ。

 棋譜だけでなく、棋譜並べの要領で、長手数の詰将棋の答えを覚えてしまって、繰り返し、脳内で並べるのも、非常に効果的だ。

 あれこれやらず、1問、あるいは1局をルーティンにするとよい。目的は、「長い手数を直線距離なら考えられる」だ。 

 5手詰めが解けないのなら、思い切って、その倍の11手詰めの答えを覚えてしまおう。盤駒で繰り返し並べまくって、脳内でも繰り返し並べまくって、ということを毎日、毎晩やっていたら、いつの間にか、5手詰めどころか、7手詰めまで解けるようになるはずだ。

 自力で考える習慣も非常に大事だが、自力で考えられないのに、無理に考えても時間の無駄とは言わないが、合理的でない。

 補助的に、目標手数の2倍の詰将棋に、カンニングしても構わないので、取り組んでみることをおすすめする。これを「ヘリコプター式超勉強法」(野口悠紀雄)という。

 そもそも、何手詰と分からないのが実戦である。実戦なら、3手だろうが、33手だろうが、詰まさないといけないときは、詰まさないといけない。さまざまな手数の詰将棋に取り組むのが吉だ。最近、長手数の詰将棋に取り組んでみて思う感想である。なんでもっと早く、取り組まなかったかと後悔しつつ。