ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

将棋コーチ論(1) コラム 専門分化していく時代に

はてなブログ(愛称:ピリ将)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

将棋コーチ論(1)

 

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 コラム、楽しい。

 このブログも、本編では符号を使わないことを売りにしていたが、最近は符号が増えてきてしまい、申し訳なく思っている。全国大会が近づくにつれ、頭の中が記号であふれかえってしまっていて、言葉を操っていても複雑な思考に向かいがち。反省している。

 というわけで、本日は、原点に返って、符号は一切なし。コラムについての、コラムを。

 目下、新記録のデビュー後11連勝の天才最年少棋士藤井聡太四段。

 その育ての師匠として改めて注目されているのが、杉本昌隆先生。そのコラム。これが、非常に個人的な理由もいろいろあるのだけれども、完全にツボにはまった。将棋の本を読みながら、家人に話をすることなど、めったにないはずなのだが、これらのコラムは例外。お気に入り。

 本当はサインの話など、すべてのコラムを紹介したいところだが、それは営業妨害だろうから、このブログと密接に関わる部分だけを厳選し、ネタばれになるかもしれないけれども、紹介させていただきたい。

 

必修!相振り戦の絶対手筋105 (マイナビ将棋BOOKS)

必修!相振り戦の絶対手筋105 (マイナビ将棋BOOKS)

 

 

《 さて病院が外科や内科、小児科などに分かれているように、あらゆる分野で細分化することで消費者のニーズにあったものが提供できる時代。将棋の指導でも、将来そんなものが増えていくのではないだろうか。》

 

 杉本先生のペンは、すばらしい。硬軟自在。受賞歴もあり、国語の先生に添削してもらった部分もあるというから、さすがだと思う。ペンだけでなく、普及、コーチという概念が、この棋士の内部にしっかりあると感じた。文章のプロに教わる姿勢がそうだし、藤井四段を育てたこともそうだ。そもそも普及に熱心な板谷一門であるということも見逃せない。そして、引用したところは硬軟の硬に当たるだろうが、ここにその粋を見る思いがした。

 

《 序盤だけ、逆に終盤だけの教室。駒落ち専門の教室は普通だが、平手の矢倉、横歩取りに特化した教室とか・・・。》

 

 面白い。

 杉本先生は当然、振り飛車の教室である。「振り飛車、対振り飛車、相振り飛車」。

 私が最初に相振り飛車を勉強したのは、杉本先生の『相振り革命』によってだった。当時はこれで相振り飛車が得意になったが、最近はさっぱりなので、再び、杉本先生の本で勉強しているところだ。『絶対手筋105』は、コラムだけでなく、初版『相振り革命』との類似性を感じる部分もあり、変わった部分の指摘もあって、オールドファンには、かなりありがたい本。 

 話をコーチングに戻す。私シュうぇッチマンは、かつてある大学の強豪・将棋部に所属していたことがあるのだが、当時はコーチなどはいなかった。しかし、最近は、よいコーチのいる大学将棋部が強いという傾向がある。小学生名人なども、バックにプロ棋士やアマ強豪がついているケースがほとんど。これはコーチ時代到来の前ぶれだと思う。

 そもそも、将棋にはコーチという概念がなかった。しかし、これからはそうではないだろうと私シュうぇッチマン三段は考えている。だからこそ、このブログを書き続けてきたのだ。

 三段は指導員になれる。そのうち、将棋コーチへの転職を果たすかもしれない。というのは冗談だが、そのうち、専門を特化していき、コーチ時代を迎えてほしいと真面目に考えている。

 「勝てなくなって、コーチを変えたら勝てるようになった。」

 「七冠王には専属コーチが10人いて、タイトル戦に随行する。」

 「文章コーチをつけて、棋書の売り上げが倍増した」

 「マネジメントのコーチを雇って、将棋イベントが満員御礼」

といった記事が『将棋世界』に載るようになると愉快だろう。

 プロ棋士=コーチというのが、今の時代の発想だが、プロ棋士を対象とするプロのコーチという発想もほしいところだ。

 もちろん、アマチュア対象としたコーチやトレーナー、アドバイザーも分化して、当たり前になれば、よいと思う。アマチュアにとってもうれしいし、プロにとっても稼げるだろう。 

 初心者専門コーチ、詰将棋専門コーチ、3手詰め専門コーチ、5手詰め専門コーチ、煙詰め専門コーチ、詰将棋創作専門コーチ、必至専門コーチ、攻め専門コーチ、受け専門コーチ、手筋専門コーチ、駒得専門コーチ、二枚替え専門コーチ、逆転専門コーチ、王手飛車専門コーチ、大駒詰め専門コーチ、入玉専門コーチ、千日手専門コーチ、序盤専門コーチ、中盤専門コーチ、終盤専門コーチ、振り飛車専門コーチ、居飛車専門コーチ、二枚落ち専門コーチ、香落ち専門コーチ、女性専門コーチ、将棋メンタル専門コーチ、持ち時間専門コーチ、対コンピュータ専門コーチ、団体戦専門コーチ、リハビリ担当コーチ、盤外戦術専門コーチ、学校専門コーチ、外国人専門コーチ、障害者専門コーチ、スパルタ鬼コーチ、ほめてのばすタイプのコーチ、楽しくおもしろいコーチ、大盤解説専門コーチ、脳内将棋盤育成トレーナー・・・・・・、等々。

 私シュうぇッチマンが個人的にほしかったのは、意外かもしれないが、リハビリ担当コーチ。

 長いこと、将棋から離れていると、浦島太郎のようになってしまい、新しい現代将棋に順応するのに、非常に苦労したからである。交通事故に遭って、社会復帰するのには、立派なリハビリがあって感謝しているが、将棋に関しては、そのような場はなかったし、本もなかった。ただ更新されていくだけ。20世紀から21世紀へ、すなわち大山・中原時代から、羽生・渡辺時代へワープした棋士へのケアというものは、まだ不十分だと思う。

 音楽でもこういうことはあって、幼いころ習っていた楽器を大人になってやってみようというような「やりなおし」のニーズというものは確実にある。ただ、プロ棋士という職業の方は、あるいはプロの演奏家の方は、毎日不断の努力の積み重ねで現在の地位についているので、一度離れた人へ目が向くことが少ないのだと思う。

 お薬手帳のようなカルテがあるといい。これは日本の正規の学校教育についても言えること。その児童、生徒、学生がどのようなプロセスを経て、育成、教育されてきたかという軌跡をたどることができるのは、本人と親だけ。これはおかしいだろう。

  結婚や離婚も大変だろうが、実は復縁するのがもっとも難しい。新採はあっても、転職が難しいということもそうだと思うが、この国はやりなおしの効かないシステムが、あまりにも多すぎる。

 瀬川さんや今泉さんがプロ試験に合格したようなケースにアマチュアが湧くのは、そういう社会風潮への批判、あるいは、やりなおし教育に対する需要の裏返しだと私は見ているが、いかがだろうか?

 私がやってみたいコーチ? それは、女性専門コーチ。コーチは1名ではなく、複数の専門家とチームを組んで、女流ではなく、プロでもなく、タイトルホルダーを育ててみたいと思う。

 将棋の本も、だんだん専門が分化してきた。これはコーチ化へ向けた兆しだと受け取っている。杉本先生のように、相振り飛車の本をずっと出し続けてくれると、私シュうぇッチマンのように喜ぶ「教え子」もいるということをお伝えして、ペンを擱く。