ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

ちょい荒 将棋急戦・乱戦講座(4) 美しく輝く銀矢倉

はてなブログ(愛称:ピリ将)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

シュうぇッチマンの将棋急戦・乱戦講座(4)

 

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インスタント囲い崩し

 

 おはようございます。アシスタントのピリギャルです。

 この講座は、居玉は避けて1手だけ玉を動かすという制約を課したシュうぇッチマン先生の実戦を解説していただくという趣旨でお送りしております。

 にもかかわらず、前回はその掟を破り、居玉のままで戦ってしまったシュうぇッチマン先生。

 そして、今回はこともあろうに、な、なんと、相手のインスタント囲いに対し、シュうぇッチマン先生は銀矢倉に囲ってしまったではありませんか!

 困ったお方です。

 

 

PCなどで並べる方は、こちら:

 https://noike.info/yourls/rztm1b9egj

 

盤駒などで並べる方は、こちら:

 

開始日時:2017/6/1 22:43:27
手合割:平手
先手:シュうぇッチマン
後手:O氏
手数----指手---------消費時間----
1 7六歩(77) (00:00/00:00:00)
2 3四歩(33) (00:00/00:00:00)
3 2六歩(27) (00:00/00:00:00)
4 3二金(41) (00:00/00:00:00)
5 2五歩(26) (00:00/00:00:00)
6 4四角(22) (00:00/00:00:00)
7 2四歩(25) (00:00/00:00:00)
8 同 歩(23) (00:00/00:00:00)
9 同 飛(28) (00:00/00:00:00)
10 2三歩打 (00:00/00:00:00)
11 2八飛(24) (00:00/00:00:00)
12 2二銀(31) (00:00/00:00:00)
13 7八金(69) (00:00/00:00:00)
14 3五歩(34) (00:00/00:00:00)
15 3八銀(39) (00:00/00:00:00)
16 7二飛(82) (00:00/00:00:00)
17 4六歩(47) (00:00/00:00:00)
18 8二銀(71) (00:00/00:00:00)
19 4七銀(38) (00:00/00:00:00)
20 3三銀(22) (00:00/00:00:00)
21 5六銀(47) (00:00/00:00:00)
22 8八角成(44) (00:00/00:00:00)
23 同 銀(79) (00:00/00:00:00)
24 4四歩(43) (00:00/00:00:00)
25 6九玉(59) (00:00/00:00:00)
26 5二金(61) (00:00/00:00:00)
27 5八金(49) (00:00/00:00:00)
28 4三金(52) (00:00/00:00:00)
29 4五歩(46) (00:00/00:00:00)
30 同 歩(44) (00:00/00:00:00)
31 同 銀(56) (00:00/00:00:00)
32 4四歩打 (00:00/00:00:00)
33 5六銀(45) (00:00/00:00:00)
34 7四歩(73) (00:00/00:00:00)
35 7七銀(88) (00:00/00:00:00)
36 7三銀(82) (00:00/00:00:00)
37 7九玉(69) (00:00/00:00:00)
38 6四銀(73) (00:00/00:00:00)
39 8八玉(79) (00:00/00:00:00)
40 9四歩(93) (00:00/00:00:00)
41 9六歩(97) (00:00/00:00:00)
42 5二玉(51) (00:00/00:00:00)
43 6六歩(67) (00:00/00:00:00)
44 5四歩(53) (00:00/00:00:00)
45 6七銀(56) (00:00/00:00:00)
46 7五歩(74) (00:00/00:00:00)
47 5六角打 (00:00/00:00:00)
48 7六歩(75) (00:00/00:00:00)
49 同 銀(67) (00:00/00:00:00)
50 7五銀(64) (00:00/00:00:00)
51 同 銀(76) (00:00/00:00:00)
52 同 飛(72) (00:00/00:00:00)
53 2三角成(56) (00:00/00:00:00)
54 同 金(32) (00:00/00:00:00)
55 同 飛成(28) (00:00/00:00:00)
56 1四角打 (00:00/00:00:00)
57 2八竜(23) (00:00/00:00:00)
58 6九銀打 (00:00/00:00:00)
59 6八金(58) (00:00/00:00:00)
60 7八銀成(69) (00:00/00:00:00)
61 同 金(68) (00:00/00:00:00)
62 6九角成(14) (00:00/00:00:00)
63 6八金打 (00:00/00:00:00)
64 2七歩打 (00:00/00:00:00)
65 同 竜(28) (00:00/00:00:00)
66 4五角打 (00:00/00:00:00)
67 2八竜(27) (00:00/00:00:00)
68 2七金打 (00:00/00:00:00)
69 4八竜(28) (00:00/00:00:00)
70 7八角成(45) (00:00/00:00:00)
71 同 金(68) (00:00/00:00:00)
72 5八金打 (00:00/00:00:00)
73 7六歩打 (00:00/00:00:00)
74 同 飛(75) (00:00/00:00:00)
75 同 銀(77) (00:00/00:00:00)
76 投了 (00:00/00:00:00)
まで75手で先手の勝ち

 

 

 皆さん、まずは黒板の不等式をご覧ください。

 

 

 インスタント囲い > 居玉

 

 本格囲い > インスタント囲い > 居玉

 

 アナグマ > 本格囲い > インスタント囲い > 居玉

 

 相手の玉をよく観察しなければならないのはいうまでもないことだが、基本的にはこのように、囲いは堅ければ堅いに越したことはない。あるいは、遠ければ遠いに越したことはない。

 良い囲いの条件とは、3つある。第1に、できるだけ端へ行くこと。第2に、金銀などの守備駒の数が多く、守備駒の連結がよいこと。第3に、逃げ道の確保、あるいは王手がそもそもかからないなど、王手への備えがあること。以上。

 現代将棋は、玉をしっかり囲うことによって、進化してきた。そして、しっかり囲わせないように工夫する歴史であったと言っても過言ではないだろう。有名な居飛車穴熊藤井システムの関係を想起するだけでも、そのことは理解できる。

 と、ここまでが前置き。今回は相手がインスタント囲いであるのに対し、こちらがしっかり囲ったら、どういうことになるのかという実験を行ってみた。

 

1.力戦模様

 

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 後手は何やら企んでいそうな序盤。

 こういうときは、相手の動きをしっかり観察すること。

 

2.インスタント囲いPart3

 

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 こちらは、いわゆる「飛車先交換3つの得あり」。

 1つは、一歩を持ち駒にする得。2つは、2五の地点に銀や桂を進出させられる得。最後が、飛車が直通しているため、相手の金を動けなくしている得。

 かつてはこう教えられたものだが、最近はそうでもないらしい。特にコンピュータが飛車先交換を重視しないこともあって、再考を余儀なくされている。

 たしかに手損する意味があって、私シュうぇッチマンも、最近はこの格言に懐疑的で、損得は微妙。他でも手損するようなら、損もあると考えている。

 今回は相手が高飛車ならぬ高角で来た上、みずから角交換してくれたので、ラッキー。手順に銀を上がることができた。

 というわけで、ここで玉を寄り、インスタント囲い、完了。

 

3.もう一歩を交換する。

 

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 相手は居玉で、歩切れ、飛車も出遅れている。

 玉を囲ってはいけないという制約が課せられているので、もう一歩交換しておこうかな。

 

4.銀を上がり、備える。

 

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 後手は次に△7五歩をねらっている。そこで銀を盛り上がる。すぐに来なければ▲6六銀と上がる余地を残しておく。

 このように1手で受からないという場合でも、2手で受ける姿勢を見せることは案外、大事なテクニック。キャンセルしたら、受けるぞ、あるいは攻めるぞというプレッシャーをかける。

 

5.本格的な囲いへ

 

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 歩突きでは軽いとみて、後手は銀を繰り出してきた。8二では悪形なので当然だが、ここで6六銀もあるとは思ったけれども、6六歩の余地も残したい。すぐに形を決めるのはもったいないと判断、手待ちをしたいと思ったが、玉寄り以外に手がない。

 それに、この将棋は後手の早めの3五歩をなんとしてでも咎めてやるという気合があった。ある構想のために、掟を破り、玉を囲うことを決断した。

 

6.美しい銀矢倉

 

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 銀矢倉が最近になって見直されているらしい。

 私シュうぇッチマンは、受け将棋なので、もともと銀矢倉を偏愛している。大山十五世名人も若いころは銀矢倉の名人だった。いつ見ても、非常に優秀な囲いだと思う。力戦になったら、銀矢倉も選択肢に入れておくと、よい。少数意見だろうが、勧めてみる。

 ちなみに銀矢倉にした意図は、△7五歩を▲同歩としないため。それから……

 

7.腰掛け角、ふたたび。

 

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 銀を引いて、7五歩の瞬間をねらっていた。▲5六角!

 またしても、腰掛け角が出現するとは思ってもみなかった。

 2三の地点と8三の地点の両方をねらっている。3五歩の伸びすぎを咎めようというわけだ。

 以下、7筋で銀交換が行われた後、▲2三角成とし、角金交換の駒損ながら、竜をつくって、玉形が大差なので勝ちと読んでいたのだが……

 

8.後手の勝負手

 

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 △1四角が後手の勝負手。竜金両取り。

 この手を軽視していた。指されてみると、a▲2一竜、b▲同竜、c▲2八竜の3択あるが、どれも悩ましい。aは駒損の上、さらに金を取られるのがきつい。馬と飛車で先手玉が寄せられそう。bは△同歩とする手が価値の低い手なので、有力だが、次に△2八飛と打つ手が金桂両取りである上、竜引きの味も見せて絶品なので、選びにくい。

 消去法で、cを選択したが、これも手堅いようで際どい変化に突入することになり、焦った。

 

9.後手の勝負術

 

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 割り打ちの銀で囲いを弱体化され、馬が飛び込んできた。これには金で弾き返せば、こちらに楽しみが多いと楽観していた。ところが、2七歩が飛んできた。

 ?

 意味が分からない。▲同竜。

 △4五角。

 ??

 やはり意味不明。▲2八竜。

 △2七金

 ???

 最後の持ち駒の金をここに投入。後手の頭は、おかしくなったか。

 ▲4八竜。

 

10.後手、渾身の勝負手を放つ。

 

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 △7八角成▲同金△5八金!

 なるほど、ね。ここでようやく敵の狙いを看破した。

 △2七金の効果で竜を縦に逃げるしかないが、そこで△6八金と寄り、▲同銀に△7二飛成▲9七玉△8七竜までの頓死筋を夢みているわけである。▲同金なら詰みはないが、△同馬▲同銀△7八金▲9八玉△6八金を見越しているのだろう。

 そこで、竜を逃げずに▲7六歩とした。「△4八金だと玉から遠ざかるでしょ」という、取らせる場所を工夫するという受けの高等テクニックだ。

 結局、△同飛▲同銀で、後手は投了となった。

 後手は持ち駒が飛車だけ。先手が飛車を打ち込めば、インスタント囲いで合い駒のない後手はお手上げなので、投了もやむをえまい。

 むちゃくちゃ強い相手だったので、インスタント囲いで戦っていたら、危なかった。ひょっとしたら、向こうもピリギャルにインスタント囲いで戦えという指令を受けていたのかもしれぬ。

 ともあれ、最後は間一髪、矢倉囲いに助けられて、事なきを得た。

 将棋は、やはり玉の囲いが大事であると、改めて痛感させられた一戦であった。

 お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 シュうぇッチマン先生、ありがとうございました。

 しっかり囲うことの大切さが伝わってくる解説でした。インスタント囲い対本格的な囲いだったら、実力差があったとしても、本格的な囲いに分があるんですね。敗れた相手の方の勝負手や勝負術も、スリリングで、勉強になるものでした。

 それにしても、この講座は、詰みまで行かないのが難点です。いつも一方的に終わっている気がするので、終盤の勉強になりません。次は光速の寄せを見てみたいなあと、リクエストしてみようと思います。

 皆様、今回の講座はいかがでしたか? この講座へのご感想は、コメント欄までお寄せください。星をつけて下さってもOKです。

 ではでは、またね。