ピリギゃルが将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座

はてなブログ(愛称:ピリ将)

ピリギゃルが将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

ピリギゃルの大局観&形勢判断 特別講座

 

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ピ「おはようございます。講師のピリギゃルです。」

シ「おはようございます。アシスタントのシュうぇッチマンです。今回は、ピリギゃル大先生に、大局観と形勢判断の講座をやってもらおうと思います。」

ピ「任せなさい。いや、やっぱり無理、無理、無理。絶対に無理です。」

シ「いや、そんなに謙遜しないでも大丈夫。私シュうぇッチマンがアシストするから。」

ピ「そんなら、やってみます。」

シ「よろしい。今回の指定局面は、こちらです。」

 

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形勢判断

 

biwanotane.blogspot.jp

シ「最近、成長いちじるしい読者代表で、ピリギゃルの姉妹弟子・びわのたねさんの将棋です。おそらく多くの初級者にとって、勉強になる急所の局面だと感じたので、取り上げました。もっとも、無断で拝借してきたので、もし使用不許可なら、すぐに取り下げます。ごめんなさい。さて、この局面の形勢判断をお願いします。」

ピ「形勢判断は、駒の損得・駒の効率・手番の3要素で判断するんでしたよね。まず、駒の損得は、先手に大駒が3枚あるので、先手のびわ姉さんが有利なのかな。」

シ「正確に数えてみましょう。先手は角一枚得しています。金銀も5枚あるので、銀も得しています。桂香は同じ数ずつあるので、互角。歩の数も互角ですね。」

ピ「ということは、谷川先生の数え方だと、角が13点、銀が8点、ただし成銀なので9点ということだから、+22点で先手が優勢です。」

シ「谷川先生の計算法は、飛15点、角13点、金9点、銀8点、桂6点、香5点、歩1点ですね。竜は17点、馬は15点、成銀は9点、成桂と成香は10点、と金は12点でした。それでは、駒の効率は、どうでしょうか?」

ピ「攻め駒の効率も、先手のびわ姉さんの方がよさそう。」

シ「具体的には、どういうところが?」

ピ「先手の方が大駒がたくさんあるってこともあるけど、後手の飛車は歩が切れていないし、前線で活躍する駒がないという点が痛いかな、と。」

シ「そうですね。先手だけ成り駒があります。玉の堅さは、どうですか。」

ピ「守備駒の効率では、後手の方が金銀二枚が王様を守っているので、後手持ちです。ただし、玉飛接近で悪形なのが玉に瑕かも。」

シ「そうですね。手番は、先手番ですから、」

ピ「先手のびわ姉さん、優勢!」

シ「私シュうぇッチマンも、そう見ます。勝勢かもしれません。ここまでの流れも『神って』いました。」

 

大局観

 

シ「それでは、次の一手を考えてみましょう。」

ピ「玉が薄いので守備駒を1枚足したい気もしますが、それでは消極的ですね。ここではインスタント囲いでも大丈夫と考えて、攻めて優勢を拡大しに行きます。」

シ「具体的には?」

ピ「何はともあれ▲5三歩成ですね。」

シ「▲2一成銀は?」

ピ「いや『5三のと金に負けはなし』なんで」

シ「そこをもう少し理詰めで説明してみてくれないかい?」

ピ「5三とは、次に王手をかけることのできる手です。それに対し、2一成銀で王手をかけようと思うと、一回元に戻って、えっと、ひふみ、よ、いつ、5手も手数がかかります。つまり、駒得はするけれども、手損が多いと判断しました。」

シ「そうですね。谷川先生の点数計算だと、と金は12点で、桂馬は6点なので、駒の損得で言っても、手得、攻めの速度、攻め駒の効率から言っても、すべての点でと金づくりの方がいい手だと言えそうですね。」

 

実践編

 

シ「それでは、ここから実際に対局してみましょう。大差のようですが、案外、大変なんですよ。私シュうぇッチマンが後手を持ちます。」

ピ「お願いいたします。」

シ「お願いします。」

▲ピリギゃル初段 △シュうぇッチマン四段

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▲5三歩成△5二歩▲6三と△同玉▲4五銀

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シ「と金をすぐに捨てたのは玉を引っ張り出して1つの考え方ですが、もったいないかなあ。せっかくの+22+12=+34の大量リードが、また元の木阿弥。私シュうぇッチマンなら、0.1秒で『金は引く手に好手あり』で▲5四と、とするところ。▲5四歩も一理ある手だけれど、△5三歩▲同歩成△5二歩▲5四歩で、千日手になってしまう。」

ピ「と金引きの後、どうするかわからなくて。先生なら、どうしますか?」

シ「▲4六歩から、もう一枚と金を作りに行きます。」

ピ「ひえー、そんな悠長な手で間に合うんですか。△同歩は▲同角。角がいい位置ですね。△3三桂も▲4五歩。なるほど、ちゃんと銀が働いている。そうか、5四の、と金の存在感が半端ないですね。後手の持ち駒の金桂では、インスタント囲い相手でも、何もできそうにありません。でもね、私は遊び駒がかわいそうだったので、もっとポジティヴに活躍させてあげようと、本譜の順で銀を繰り出してみました。」

 

△7二玉▲5四角△6三歩▲2四角

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シ「せっかく、と金を作って捨てたのに、また△6三歩と再生されてしまいました。▲5四角は、どうだったかなあ。歩切れになったのも痛いんだけど。ここは単に▲2四飛で分かりやすかったと思います。」

ピ「角が狙われそうな予感がしたので、大駒を全部活用してやれと考えました。」

 

△5五金▲2一角成△4五金▲5四馬△5六金▲4五馬△4七金▲7九玉

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シ「ここでの玉の早逃げは、いい手でしたね。」

ピ「いやあ、それほどでも。えへへ。次に王手がかかる距離になったら、警戒することにしているので。」

シ「ただ、どうせなら金を取りに行くのがよかったかな。」

ピ「えっと、玉寄らずに▲4八歩ですか。△4六歩には?」

シ「▲3九桂」

ピ「△3五桂」

シ「▲3四馬」

ピ「△5八銀」

シ「▲3九玉」

ピ「参りました。」

 

△4八歩▲4二角成△6四桂▲6五銀△5三銀▲3一馬△8六歩▲同歩△同飛▲5四歩△6二銀▲6四銀△同銀▲6五歩

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ピ「こういうところは歩で攻める。△同銀は飛車を素抜きます。」

シ「こうなると、二枚の馬が強力ですね。4五の馬が玉を、3一の馬が飛車をにらんでいます。それにしても、飛車走りに歩を受けないところは、強気だなあ。」

 

△8八歩▲同金△5八金▲8七歩△8五飛▲7七桂

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シ「△8五飛に▲6四歩なら△4五飛と馬を素抜く筋があります。」

ピ「もちろん、引っかかりません。▲7七桂が飛車取り、かつ、6五歩に紐をつけて、しかも玉の懐を広げた一石三鳥の跳躍です。」

 

△8三飛▲6四歩△9五歩▲6三歩成△同飛▲5三歩成△同歩▲6四銀

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ピ「先生、王手飛車ですよ。」

シ「・・・・・・」

 

△5四銀▲6三銀不成△同銀上▲4六馬△6四歩▲8五桂打△8四銀▲2三飛成

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ピ「大駒の活用だい。遊んでいた飛車も活躍して、全軍躍動だい。」

シ「・・・・・・」

ピ「(小声で)右桂さん、ごめんなさい。」

 

△9六歩▲5三馬△9七歩成▲6四馬引△8八と▲同玉△9九香成▲7三金△同銀▲同馬まで ピリギゃルの勝ち

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シ「負けました。ありがとうございました。」

ピ「ありがとうございました。」

シ「さすがに元が大差なので、ひっくり返すことはできなかったな。」

ピ「でも、ちゃんと形作りされてしまいました。もし詰ますのに失敗したら、△9八金▲7八玉で、△6八金打なら▲同馬ですが、△8八金打で詰んでしまいます。」

シ「まあ、これは形づくりに協力してくれたピリギゃルのおかげ。読者の前で恥をかかされたらどうしようと心配していました。すべての駒を使われると、つらいですね。」

ピ「すべての駒を働かせようと、そういう大局観で指してきたので、満足です。」

シ「駒を敵玉、あるいは自玉に関わる形で使っていく。それが大局観を良くする秘訣なのかもしれません。」

ピ「本日は、ありがとうございました。」

シ「こちらこそ、ありがとう。とっても楽しかったよ。」